(kz story)...1

11-３ ページ34

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【観客side】





若武は、なかなか帰らない上杉に話しかけた。




「上杉、お前も帰れ。」




上杉は、若武の方を向いて帰らずに言った。




「お前、さっき二人とも帰っていいぞって言ったよな。

それは、誰と誰に対しての言葉だ。」




上杉の質問に若武は不思議そうに答える。



「え？勿論、アーヤと上杉にだよ。


だってあそこにいたのは、俺と上杉とアーヤしかいなかったじゃないか。


お前、頭大丈夫か？」




最後の方を少し笑いながら言った若武。




でも、上杉はそれに答えずに黙って



「いった!!」



若武を殴った。



「てめえ、何して「頭わりぃのはどっちだよ!!」



怒りで燃える若武と対抗するかのように、上杉も声を張り上げた。




「は？何言って…」






若武が言い返そうとした時、上杉の瞳に気づく。





上杉の瞳は、哀しく、切なかった。









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「立花は、」







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「立花は、もういねぇんだよ!」









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