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「アヤ、人魚から人間になることはできないこともない。」



「じゃあ!」



「でも方法は一つしかないの。その方法は、海の中にいる魔女に魔法をかけてもらうことよ。」



「私、その魔女の所に行けば!」


「いいえ、魔女は人間にしてもらうことはできるかもしれない。でも魔女その代わりに何かアヤの



大切なものを欲しがる。アヤ、それでもいいの?」




大切な、もの?



私の大切なものって何?



でも、私は男性にもう一度会いたい



「いい。それで、魔女のいる場所は何処?」



「アヤ…



分かった。魔女のいる場所は…」




お姉さまが教えてくれた場所は私達が住んでいる海の底よりもまだ奥の岩に囲まれた誰も行かない場所だった




「アヤ、気をつけてね。」



私は魔女のいる場所に泳ぎ始めた






意外とあっさり見つけることができたんだ






「あらあらお嬢ちゃん。ここまでくるの大変だっただろう?


そこまで私に叶えて欲しいことがあるんだね。」



「はい。あの人間になりたいんです。人間に私をしてください。」




「人間に?」



魔女の姿はそんなに怖くなかったけど瞳の奥で何か考えてるようで油断はできなかった



「そうだ、あんた。私と取引をしないかい?」




「取引、ですか。」



しわがれた声で魔女がゆっくりと話した



「私はあんたを人間にしてあげる。でも、あんたのその声。」


「声?」


「声を私に頂戴。あんたのその声はとても美しい。だが、人間になりたかったらその声を捨てな。人間になった時は声は出ないさ。


それで取引終了だ。」



声…捨てる?


でもあの男性に会えるなら



「分かりました。早く人間にしてください。」


「ずいぶんと気の強い娘だね。はい、これを飲みな。」



魔女は白い粉を渡した


私は言われるがままにその粉を口に入れる




そのとたん、眠くなってきて目がだんだん閉じてきた


「あんた、少しは疑う心を持ちな。ま、今回はもうしょうがないよ。」


魔女はニヤリと笑う


「取引を、してしまったんだからね。」



魔女がそう言った時私はもう意識を失っていた
















「…大丈夫?」




誰かが私の体をゆすっていた





透き通るような美しい声で呼びかけながら








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2-3→←2-1 *声を失った姫*



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菊香(プロフ) - にーなさん» 遅れてごめんなさい!本当そうです!翼が出るか出るかと心待ちにしていたのに…残念でした…… (2017年10月18日 22時) (レス) id: aea442a5e9 (このIDを非表示/違反報告)
にーな - アニメに翼が出なかったのはショックですね(T-T) (2017年8月30日 17時) (レス) id: 839e9aa7fd (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - 美桜♪ さん» そ、そうかな?ありがと~♪美桜は、誰押し? (2016年3月26日 9時) (レス) id: 52fa666800 (このIDを非表示/違反報告)
美桜♪ - 菊香さん» いやいや…菊香でしょ!断然! (2016年3月23日 17時) (レス) id: 59f27b1e9c (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - 美桜♪ さん» 美桜(♪抜かして呼んでも、大丈夫?)の作品も、読んでるよ〜!いや、私のと比べたら、美桜の作品が上手すぎて… (2016年3月23日 13時) (レス) id: aea442a5e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菊香 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年11月6日 21時

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