(kz story)...1

10-２ 【ＥＮＤ】 ページ29

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それを見て、私は思った。




「なんだか、雪って天からの贈り物みたいだね。」




ポツリと呟く。



「贈り物？」




不思議そうに見る小塚くんを少し見て答えた。





「うん。


なんか見ていると、天使の羽のように見えない？



でも、手で触るととても儚く溶けてしまう。




少しの間だけの、天からの贈り物。」





小塚くんは少し微笑む。





「そうだね…



初雪を、アーヤと見れて良かった。」





最後の言葉はよく聞こえなくて、



「最後、なんて言ったの？」




と聞いた。


でも、

「うーん。
気にしなくて良いよ。」



と小塚くんは悪戯っ子な笑みを浮かべるから、何も言えないでいた。





「寒くなってきたし、帰ろうか。」





小塚くんの言葉に、立ち上がって小塚くんと別れた。









小塚くんと出会って、良かったな。




心が少し軽くなった気がした。






あの、胸の鼓動はなんだったんだろう…





そんな中でも、白い雪はハラリと降っては消えていった。









【END】

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