昔、隣の席だった君。【skt】 (ページ24)

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となり*24 ページ24

会社に休暇をとりたいと言うと、快く承知してくれてなんと二週間の休みをもらえた。
何でも、今まであまり休みを取ってこなかったかららしい。

だから、再来週まで兵庫にいる。
今日は木曜日。

けれど、祝日だから同窓会を今日にしたらしい。

特に兵庫で予定も無いし、返事は決まっている。

“ちゃんと送れてますよ～!
今週の土曜日、空いてますよ。是非、お願いします。
何時にどこ待ち合わせにする?”

そう打って、送信ボタンを押す。
すると、突然イヤホンから「あっ」という声が聞こえた。

そのままさかたんの声は途切れ、コメントも[どうした?][さかたん喋ってるー?]というようなものでいっぱいになる。

もしかして。
自意識過剰かもしれないけれど、私が返信したからなんて。
そう期待してしまう自分がいて。

スマホに映る彼のとのトーク画面。
私のメッセージの横に既読という文字。

「突然、無言になってごめんな～。」

さかたんの声に[何があったの?]などというコメントで埋まっていることだろう。
しかし、私は生放送の画面にはせずにメッセージアプリを開き生放送を聞いていた。

そして、私の目には新たなメッセージが映る。

「んー?何があったのかって?
それは秘密!たいしたことじゃないよ。」

少し笑う声が耳に届く。
既読をつけてから1分で返されたメッセージ。

“やったー!!
んー、じゃあ ××駅前で10時待ち合わせはええかな?”

私はすぐに返信をする。

“了解です。
遅れたらごめんね。”

そっけない文章だと自分でも思う。
絵文字とかつければ良かったかななんて思っても今は遅い。

スマホがピロンッと鳴り、映し出される新たなメッセージ。

“全然!瀬川さん相手ならいくらでも待つ!!
当日楽しみやわ!!今からわくわくしてる!!”

文面に思わず笑みが零れる。

「まぁ、強いて言うなら…ええことがあったんよ!現在進行形で!」

ドクンッと音を立て鳴る心臓。

“うん、私も楽しみにしてる^^”

すばやくメッセージを送り、メッセージアプリを閉じる。

「そろそろ、寝るわ。じゃあ、おやすみ!!」

その声が私の耳に届いた瞬間、スマホがピロンッと音を鳴らせる。

声とメッセージで、口元が緩む。

もう一度、たった今来たメッセージを読む。

“うんうん!!今日は寝るね～、おやすみ!”