落とし物に魔法をかけて【あんスタ】 (ページ7)

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「とりあえず、連絡させていただきました…実は用事が立て込んでて都合が合うときがかなり後になってしまいますが、それでも大丈夫でしょうか…だって」

「うーわ、ばか丁寧な文章…接客業でもしてるのかな」

「そうなのかな…じゃあ年上か…」

とにかく、定期を拾ってくれた恩人だから…なにがなんでもお礼をしないと私の気が済まない。という事で私はすぐ返事を書くことにした。

「ねぇ？それ、遠回しにお礼とかキニシナイデ～って言われてたりしない？」

「もしそうだとしても、私の気が収まらないからダメ！気にしない！」

「Aさ……そういう所変なこだわりあるよね…」

そんな友人の言葉を聞き流しながら、私は近年まれにみる集中力で文字を打っていた。そして、送信ボタンを押して、一息つくようにアイスティーを飲む。

「ふぅ…」

「お疲れ、いい返事が来るといいね」

「どんな返事でも絶対にお礼するんだから！！！！」

そんな事を言った直後。以外にもすぐに返事が返ってきた。

「「は、はや」」

これには思わず友人と声をそろえてしまった。

「え、来週なら空いているので会えますだって！」

「都合が合うの結構後になるんじゃなかったの！？何その急展開！！」

急展開であったとしても、私にとっては好都合だ。なるべく早くお礼ができるのだから。

「ねぇ、出会い系じゃない？本当に大丈夫？」なんて言っている友人を軽く流しながら(だめだけど)トントン拍子に会う約束を取り付けることができた。