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友人と ページ5

「定期、落としたの!?!?」

「ちょっと、声大きいって…!」




結局、予定の時間より10分遅れてしまった。私は半べそをかきながら友人にひたすら謝って、許してもらい、駅の近くのカフェで経緯を説明していたところだった。




「親切な人がね、拾ってくれたの。おかげで本当に助かってさ…」

「そっか、大変だったんだね…でも、拾ってもらえてよかったぁ!悪用とかされてたら本当にマズい事になってただろうし」




ホントだよね……と言いながら私はアイスティーを飲む。

ただえさえ今年は例年に比べて暑い日が続いている。ちょっと動いただけで汗が噴き出てくるのに、全速力で走ったらどうなるか…もちろん、私は汗でびちょびちょになっていた。クーラーの効いた空間と相まって冷たいアイスティーが体に染みわたる。




「それで、そんな恩人さんにただお礼だけを言ってどっか行くのはちょっとなって思ってさ…連絡先を書いてその人に押し付けちゃって……よくよく考えたら相手も困るよね…」

「え!?!?連絡先を渡した!?!?!??!」

「ちょっと!声が大きいんだってば!」




友達の口を手で押さえつけてなるべく小さい声で叫ぶ。

お礼を→←わたし



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作者名:Fの小説 | 作成日時:2022年7月15日 16時

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