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「でも」


その言葉にAが続ける。


「龍也の場所分かる人いない?これ渡さないと」


封筒を掲げ、皆を見回す。


「龍也先輩なら、事務所にいるばずだよっ」


すかさず、嶺二が答える。
Aはその回答にうう……、と小さく声を漏らす。


「……事務所って、どこ……?」


彼女の声が小さすぎたようで、周りがクエスチョンマークを頭上に浮かべる。しかし。


「必要ならば送るぞ」


皆の視線が一点に集まる。
真斗だった。


「結構」


Aは即答した。
だが、視線は真斗を見たり封筒を見たりとせわしない。


彼女の様子になんとなく察した数人が顔を見合わせる。
もしかして……、という言葉が飛び交う。


Aはその空気に耐えられなくなったのか、顔をやや赤くして皆から目をそらした。


「事務所の場所位分かるから!そこまで子供じゃないし……!」

「なら平気だな。誰もついてかなくても」

「う……っ。平気だって言ってる、から平気!」


蘭丸の言葉にどもったAだったが、すぐにたてなおす。


「ならもういーだろ。おれは戻るぜ」


蘭丸はそのまま部屋に向かっていく。


黒崎さん!?と呼びかけながら自分の先輩とAを交互に見て、
走って行ってしまった。


「おやおや。レディを置いていくなんて……」


レンがわざとらしく頭に手をあてる。


「別に。じゃあ私行くから」

「えっ!あ……、うん……?いってらっしゃーい!」

「暗くなる前に帰って来てくださいね!」

「気をつけて下さいね!」


鈍い……と断言出来ない者もいたが、音也、春歌、那月が彼女に手を振る。
それに翔があわてて声を張り上げる。


「あーっ!!俺、事務所に届けなきゃいけない資料があったんだ!」

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設定タグ:うたプリ , うたのプリンスさまっ , 寿嶺二   
作品ジャンル:アニメ
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十六夜星夜(プロフ) - 言音さん» ありがとうございます! 今直しました。 (2015年10月28日 21時) (レス) id: 03b61e41c3 (このIDを非表示/違反報告)
言音(プロフ) - 続き楽しみにしています。あのー、すみません、32話ならなくてが、なりにくてになっているみたいです (2015年10月28日 21時) (携帯から) (レス) id: 2111e957d4 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜星夜(プロフ) - 言音さん» 登録ありがとうございます! 今直しました。確かにその方が違和感がありませんね。ご指摘ありがとうございました! (2015年10月3日 11時) (レス) id: 97a18e3294 (このIDを非表示/違反報告)
言音(プロフ) - お気に入り登録させていただきました。続き楽しみにしています。あのー、文章なのですが、うかがってありますではなく、うかがっていますの方がいいと思います。突然すみません… (2015年10月3日 11時) (携帯から) (レス) id: 2111e957d4 (このIDを非表示/違反報告)
なまけ(プロフ) - 十六夜星夜さん» うん!!頑張って!!更新楽しみにしてまーすd(´▽`) (2015年9月30日 20時) (レス) id: a890b1cbfe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十六夜星夜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/indigo09261/  
作成日時:2015年9月29日 20時

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