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後半のキックオフ。
染岡からパスをもらった豪炎寺は、そのまま染岡に返さず後ろにいた少林寺へとバックパスをした。



「何してるんだ!」

「なんでファイアートルネードを打ちに行かないんだよ!豪炎寺!」

「……闇雲に向かっていったも勝てない。まだだ、まだ早いんだ」



その言葉を腑抜けと取ったか、染岡はもう一度パスを呼ぶ。少林寺は半田にボールを繋ぐと染岡にパスを出した。
しかし前半よりもマークがきつくなってる染岡が受け取れる訳もなく、相手にカットされてしまう。



「半田先輩!なんで豪炎寺さんにパスしないんですか!?」

「豪炎寺さんノーマークだったのに!」

「だってアイツにボール回したって、シュートしないだろ!!」


「あぁ、次は決める!
黙って俺にパスを出せばいいんだ!」



そうは言っても、1年の信頼はどちらかと言うと豪炎寺に片寄ってしまっていた。こんなところでチーム内のごたごたをやっている場合ではないのだが、勝ちたいという全員の思いを察するとなんと声をかければいいのか、白石には分からなかった。

サイドラインから宍戸が少林にボールを出すと、パスを呼ぶ染岡を無視して豪炎寺にパスをする。



「チッ、ボールを寄越せ!」

「やめろ染岡!確かめたいことがあるんだ」

「俺がシュートを決める!!」

「染岡ッ!」



ボールを豪炎寺から奪い取ると、構いなしにシュートを打つ染岡。
しかしそれも止められてしまった。

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作者名:-naki- x他1人 | 作成日時:2018年5月28日 20時

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