【イナズマイレブン】怪傑の奇術師【男主】Ⅱ (ページ1)

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コート外に戻ってきた染岡の足を、白石がしたように秋も触診をすれば染岡の足は確実に捻挫をしてしまったらしい。そこまで重いものではないが、恐らくこの試合は大事をとって休むことが賢明だろう。

「白石くんの言う通り足首を捻ってる……試合は無理だわ」

「選手交代しかないか」

円堂がそう呟けば、ベンチに座っていた目金が肩を震わせ背中を向けた。

「ど、土門くん。君にチャンスを譲ってやるよ。
けしてビビってる訳ではないからね」

「チャンスねぇ」

ビビッてないと言う割には出場に対して後ろ向きな目金を土門は面白そうに見ながら、ベンチを立ちフィールドに入った。

ーーー

染岡に代わって土門が入ると、土門はDFに。
そして染岡の代わりとして必然的に壁山がFW位置に上がることになった。

「ちょちょちょっと待ってくださいッスよ!俺がFWって……!!」

「ドラゴントルネードが使えない今、頼みの綱はイナズマ落としだけだ」

「で、でも!まだダブルサイクロンが」

『多分、それも高さで負けるよ』

せめてもの反抗をと上げた技の名前も、白石の冷静なひと声で静められる。
壁山は今度こそ言葉が出なくなり少し俯いたところで、試合が再開された。

相手がボールを持って上がってくると、目の前には土門の姿が。

「いっちょやりますか。
"キラースライド"!」

「!!」

「やるじゃんアイツ!」

土門はボールを奪うとそのまま相手陣地まで上がっていくが、先程の彼の必殺技を見た豪炎寺は並走しつつ驚いた反応を見せる。

「(あれは帝国のディフェンス技……!?)」

「(これでも帝国学園サッカー部出身だぜ、俺。)」

ある程度攻めると「お手並み拝見」と土門から豪炎寺へとパスが出た。