叫ぶぜ!脱走毒虫! ページ28
「こんにちは!事務の者です」
生物委員会はだいたい生物小屋付近で活動しとるらしい。
というわけでやってきました生物小屋!
しかし誰もおらへん!!無念!!
「おっかしーな…」
しゃーない、また後でもう一回こよっかな。
「――!――――、――」
あれ?なんか声が聞こえるような……?
「――まえ―――!つ――て―――」
すごい勢いでこっちにくる…?
「捕まえてくださああああい!!」
朗報、生物委員さんらしき人たちが走ってくる。
悲報、なんの、とは言わん。虫が向かってくる。
「ぎぇあぁああぁあああ!??!!」
待て待て待て待て待ってくれや!
確かに私は田舎モンやけども虫は苦手なんや!
『田舎モン=みんな虫に強い』?
なわけあるかぃ!!
「お願いします〜!捕まえて〜っ!」
アカンわこれ!
断って逃げれる空気やない!!
やるしかないんか!?
「うおりゃああああ!!」
福中A!
ここでやらな女が廃る!!
ガシッ
「ハッ!私はいったい……?」
「あ、天女サマ気がついた」
どうやら虫を捕まえ、その姿勢のまま気絶していたらしい。
書類……そや、書類!!
……………………。
「ごめんなさい握りしめてぐしゃぐしゃになってまいました」
「いや、いいですよ。虫を捕まえてくれたんですし」
良かった〜。
この5年生めっちゃお人好し…。
髪の毛がほぼボロモップやけど。
「ケイコを捕まえてくれて本当にありがとうございました!」
名前あったんやこの虫…。
「3年生の伊賀崎です!福中さん、女の子なのに虫を恐れぬその姿勢……僕は感激しました!」
言えねぇ……。
虫めっちゃ怖いとか絶対言えへん!
「竹谷先輩、僕にはわかります!この人は悪い人ではない!だってケイコを受け止めてくれたのですから!!」
「孫兵……」
よく分からん。
なにを持ってして人の善悪を判断しとるんやこの子は…。
「僕は信じますからね、福中さん」
「あ…ありがとう……?」
なにをやし!と言いたいところやけど、ちょっと嬉しいのもあるし…。
とりあえず黙っとこ。
「では失礼しました」
え〜、次は…火薬委員会やな。
まだまだ先は長いな〜。
75人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まんじゅうDX - うぉぉああ!!ギャグセンスたかいやっちゃぁぁぁぁあ!!あんがとーございます!!更新応援してます!! (2022年8月12日 0時) (レス) @page4 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
サーモニウム - 夢少女リノさん、コメントありがとうございます!そう言っていただけると、とても嬉しいです!頑張りますね (2017年12月20日 16時) (レス) id: aaf59d6c16 (このIDを非表示/違反報告)
夢少女リノ - 頑張ってくださいね!気長に待ちます! (2017年12月20日 6時) (レス) id: 6dd2466465 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サーモニウム | 作成日時:2017年12月20日 0時