監督生さんが突然元の世界へ帰ってしまいました〜軽率にドッキリなんてするんじゃなかった〜【ツイステ】

14最後の断末魔 ページ39

監督生はエース、デュース、グリムから離れると、

「本当にすみませんでした。」

と、再度頭を下げた。
普段なら憤るだろうが、今回は怒る気も失せるどころか自分も悪いことに気が付いたNRC生は、頭を下げる監督生を見て胸を痛めた。

そして、その光景を見て学園長は胸を撫でおろした。
この流れだと自分は助かりそうだと確信したからだ。

＿もう、いいよ。
誰かがそう言おうとして手を伸ばしたその時、

「最後に一言だけ！！」

監督生は一気に顔を上げると、大声でこう叫んだ。

「今回の！全責任は！学園長が！！取ってくれるらしいです！！苦情は学園長にお願いします！」

その瞬間、学園長の息が止まった。
さっきまで助かりそうだったのに、一気にその兆しが無くなった。むしろ、NRC生の怒りが学園長を襲おうとしていた。

「ハハハハハ！God girl！」
「流石だ。…ックク。」

クルーウェルとトレインは大爆笑。
バルガスは先ほどのやり取りが涙腺に来たようで、涙を流している。
サムはよくわからない微笑みを監督生に向けていた。

監督生はこれでようやくドッキリの全てが終わり、満足した表情で仁王立ちしていた。

生徒の後ろで鏡の間の扉が開く音が鳴る。その瞬間一斉に生徒たちが振り返った。その目はギラついていて学園長の身が危ないのは一目瞭然である。
冷や汗をかきながら学園長が渾身のスタートダッシュを切ると、生徒が一斉に駆け出した。

「ははは！クロウリーさん生きてますかね？」
「まぁ、いい薬になるだろう。」
「流石私のご主人様。」
「ふ、利口な仔犬は嫌いじゃないんでな。」

クルーウェルがそう言って監督生の頭を撫でた時＿


「待ってください！はな！話せばわかります！お願いしまっ…あ！ぎゃあああああ！！」


クロウリーの断末魔が学園中に響いた。

クルーウェルとトレインが爆笑している中、監督生と闇の鏡は静かに手を合わせた。

＿クロウリー、どうぞ安らかに。



これで、丸一日かけたナイトレイブンカレッジ史上最悪のドッキリが幕を閉じた。
なお、今回の被害者は戦犯のディア・クロウリー１名のみである。


学園長の断末魔を合図に
NRC生の長く憂鬱な一日が終了した。


後に学園長は語る。
「軽率にドッキリなんてするんじゃなかった。」

仮面の下の目は今までで一番ガチだったとか、じゃなかったとか。




監督生さんが突然元の世界へ帰ってしまいました
〜軽率にドッキリなんてするんじゃなかった〜
FIN

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