IF：本当に騙されたのは…？ ページ40
学園長室では監督生が食い入るように鏡を見ていた。その鏡に映るのは阿鼻叫喚な鏡の間の中継だ。
「わぁ…私愛されてるな〜。」
監督生は呑気にそう言いながらコーヒー牛乳を飲んでいた。
優雅も良い所だ。
学園長は現在とても困っているというのに、それを見て楽しんでいるようだった。
＿さて、そろそろ行くか。
監督生は闇の鏡を呼びだす。
中継を映していた鏡が緑に輝き、闇の鏡が顔を出した。
「…行くのか？」
「えぇ。これからが面白い所ですから。」
監督生は鬼だった。
皆がこんなに悲しんでいるというのに、それを見てニヤニヤと笑っていた。
闇の鏡は、
＿この学園で誰よりも恐ろしいのはこの少女かもしれない。
と、背筋が凍りながらも監督生を転送した。
学園長は絶句していた。
ただの暇つぶしのつもりがかなりの大事になってしまったからだ。ネタバラシをしたら自らの命も危ないと感じるほどのこの空気に押しつぶされてしまいそうだ。
ドッキリだということは隠して、監督生が帰ってきたことにしよう。
学園長がそう企んだ瞬間に、鏡が輝き始める。
学園長は絶望した。
監督生が、罪悪感に蝕まれ予定より早く出てきてしまったのだ。
「あぁ！何ということでしょう！？」
学園長は思わず膝から崩れ落ちた。
そして、
「申し訳ございませんでしたー！！」
と監督生が凄い勢いで鏡の中から飛び出してきた。
そのまま鏡の前で土下座し、反省している様子を生徒に見せる。その肩は震えていた。
＿あぁ、監督生さん泣いてらっしゃる。どうしましょう。
学園長にはそれが、反省のあまり泣いてしまっているように見えて、余計に罪悪感が彼を襲った。なんせ、学園長は優しいので。
しかし、その地面を見つめる彼女の顔は、笑いすぎて歪んでいた。
堪えていたのは涙ではなく、笑いだったのだ。
しかしその顔を上げると、
「皆さん、申し訳ありませんでした。私、こんなにも皆さんに愛されているだなんて知らなくて…つい、【クロウリーさん】の【くだらない暇つぶし】に賛同してしまいました。
本当に【私は】反省しています。申し訳ありませんでした。」
と謝罪した。【】の内容を強調して。
その瞬間、学園長の口から魂が出てくる幻覚が見える。それほどに彼はゲッソリしていた。
遠くの方では教師陣が笑っている。
＿笑い事ではありません。
そんな恨みの籠った目線を学園長は送った。
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檸檬 - あ、あのぉ。ぞ、続編ってどうしたら見れますかねぇ.....?芋けんぴ様さえよければパスワードを教えてもらいたいのですが... (11月4日 21時) (
レス) @page42 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 初めまして！とても楽しく読ませて頂きました、素敵な作品をありがとうございます！ 続編？も読みたいのですが…公開はする予定はありますか？とても気になります… (2023年2月2日 8時) (レス) @page42 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 美南さん» 美南様、コメントおよびご指摘ありがとうございます。文字数の都合上、「この世の終わり」と表現させていただきました！！そうですね…皆様の涙腺を破壊してしまったみたいで…反省してます…。ティッシュ贈呈でどうでしょう？笑 (2021年8月11日 9時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - まあゆひやさん» まあゆひや様、コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまい申し訳ありませんでした…。独白、読んでくださりありがとうございました！ (2021年8月11日 9時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» のりまーす！！のりますよ？？ (2021年8月11日 9時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年3月3日 0時
