スパルタ特訓(２) ページ47
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研修中のとある日…
紅郎「今日は衣装の修正依頼をやってもらう」
「ええと…何着分ですか？」
紅郎「TrickstarとSwitchとKnightsと流星隊だから…17着だな。」
ーーー
また別の日…
宗「小娘、まだ終わらないのかね？」
「今23着中12着目です…」
宗「ノン！そんなのでは就業時間中に終わらないのだよ！」
マド「宗くん、ちょっとは手伝ってあげたらいいじゃない。Aちゃんも頑張っているわよ？」
ーーー
そしてまた別の日…
つむぎ「ええっと…大丈夫？」
「な、なんとか…？」
つむぎ「あ、30着のうちあと8着だね。俺も手伝うよ。」
ーーー
初日から明らかに仕事の量がおかしかったけれど、仕事は減るどころか増えていくばかり。
うーん…早まったかな…
衣装制作係は現役アイドルをもこき使うほど人手が明らかに足りていなかった。
夏のこの時期は特番やイベントが多く、ただでさえ人が足りていないのに毎日のように衣装チェックが回ってきて、動きやすさや涼しさを求める修正依頼も多数あがってくる。
ノルマがクリアできない限り帰ることはできないのでほとんど毎回残業してる。
研修をする人が青葉くんとか影片くんのときは忙しくない限り手伝ってくれるけれど、斎宮くんや鬼龍くんのときは自分のためにならないと最後まで手を出してこない。
これじゃ役に立ってるんだかよくわかんないな…。
持ち帰ることは禁止されているから終電ギリギリまで粘る時もあるけれど、それでも終わらなかった場合は終電後も居残り、寮で生活する社員の先輩の部屋に寝泊まりする。
下手したら3日4日家に帰れない日もある。
これマジなブラック企業だ…
興味のあることだから頑張れるけれど、そうじゃなかったらとっくに辞めてるくらいしんどい。
確実に大学生がやるようなアルバイトではないことは確か。
けど、そんなスパルタ特訓を毎回やっていると否が応でも作業効率が上がっていく。
衣装チェックは1日で40着程度見れるようになったし、修正もさほど時間をかけずに終えることができるようになってきた。
鬼龍くんには「随分と上達したな」って言ってもらえた。
みかくんには「ええ感じになってきたなぁ」って言ってもらえた。
つむぎくんには「もう俺の手伝いはいらなそうですね」って言ってもらえた。
斎宮くんにも「悪くないね。」って言ってもらえた。
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作者名：小野屋 | 作成日時：2020年5月28日 17時
