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水色の学園祭(6) ページ31

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「ふわぁぁ…」


朝7時。


今日は学園祭最終日。


仁兎くんとの待ち合わせは10時。


なのになぜこんなに早く起きたかというと、ちーちゃんに家に7:30には着くようにと言われているから。


手芸サークルのブースは初日も中日も大盛況で正直疲れは取れてない。


「いくらなんでも早すぎるって…」


ほとんど目が開いていないまま身支度を済ませていく。


もちろん服はちーちゃんセレクト。


渋谷、原宿、下北沢、吉祥寺…とオシャレタウンを転々として1日がかりで決めた服。(ほとんど自分の意見は入ってないけど)


前回も同じようにいろいろなおしゃれな街を巡ったけれどまだまだ田舎者には慣れない。


「よし、いくか。」


メイクや髪の毛はどうせあっちで落とされるからマスクをして簡単に束ねて家を出る。


もちろん両親からもらったあの髪飾りもかばんに入れる。


服はかわいいのに髪はぼさぼさでメイクもしてないからだいぶ変な感じになっちゃってるけど、ちーちゃんちはすぐそこだから何でもいいもんね。


__________ピンポーン


ちーちゃんが住むアパートの部屋についているインターホンを鳴らす。


チヒロ「はいっていいよー!」


__________ガチャ


マイク越しじゃないちーちゃんの声が聞こえたので遠慮なくドアを開ける。


チヒロ「ほら!早く!お風呂入ってきて!」


せっかく服を着てきたのにすぐさま脱がされ浴室に詰め込まれる。


チヒロ「癖を一回全部取りたいだけだからシャワーで全部濡らすくらいでいいよ」


「う、うん。」


これ、まじなやつだ。


言われた通り髪を全部濡らして脱衣所に置かれていたタオルで拭きつつ、着てきた服にもう一度袖を通す。


チヒロ「はい、こっち座って」


言われるがまま鏡台の前に用意された椅子に座る。


__________ぶおおおおおお


ダイ〇ンの強力なドライヤーで勢いよく乾かされる。


美容院に来たみたい。


今気づいたけれど鏡台にはたくさんのコスメが用意されていて、お姫様にでもなったような気分になる。


わたし、ここにあるコスメのうちの3分の1持ってるかすらも危うい…


チヒロ「はい、今からメイクやってくから目、瞑っててね。」


そのまま目を閉じた。









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作者名:小野屋 | 作成日時:2020年5月28日 17時

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