スマブラ小説プリンスは暴走族～Free ＡｓＨｉｍ～ (ページ3)

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始まり　side　you　2 ページ3

A「ん？あれ…何？」

ふと、白い封筒が目に入った。

あ、そうか、女中が言ってたっけ。

封筒を見ると、丸に十字をずらしてプリントした変わったモチーフのシールで閉じられている。

宛名は、『A様』

間違い無い。私宛の手紙だ。

送り主は、マスターハンドとクレイジーハンドっていう人らしい。

『支配者の手』と『狂気の手』か何か怖いな。

手紙を開ける時はペーパーナイフを使いなさいと言われているけど、

何だか煩わしいから手で開ける。

えーっと？

『A様
　貴女のその素晴らしいお力について、十分承知しています。
　さて、私共は今回、様々な世界から英雄達が集まる格闘大会、
　「大乱闘スマッシュブラザーズ第二回目ＤＸ大会」を開催します。
　つきましては貴女様の素晴らしいお力をお貸し頂けないでしょうか。
　
　創造神マスターハンド・破壊神クレイジーハンドより』

A「何で…この力の事、知ってるの…？」

私は物を使わずに人の病気や怪我を治す事が出来る。

この事は死んだ両親以外知らない筈なのに…

まさか、本当に神様からの手紙なの…？

…よし、行ってみよう。

手紙によれば、この大会は別の世界で開催されるらしい。

信じられないけど、準備が終わった後にサインをすれば、

その世界へ行けるらしい。

窮屈なワンピースを脱ぎ、

青いショートパンツと白いブラウスを着る。

最低限の衣類だけを旅行カバンに詰め込んで、サインをする。

普通なら、こんな事信じる訳が無い。

だがその時の私の頭の中は、自由になりたいという思いでいっぱいだった。

その先の世界で、運命の人と出会うとは知らずに。

次の瞬間、私は眩しい光に包まれた。