木の葉のざわめき風の音 〜探偵チームkz事件ノート〜

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薬局は病院の近くにあり、そのためかまぁまぁ大きい薬局だった。

自動ドアを通り抜けると消毒液が置いてあった。

私は欠かさづ消毒をし、処方箋の紙とすこし洒落たおくすり手帳をもって受付に行った。

「はい。えっと、28番ですから、このディスプレイに番号が呼び出すされたら来てください」

少しそっけない薬剤師の人だった。

なんか感じ悪い… まぁいいや

私は近くにあった椅子に腰を掛けた。

はぁ。突発性難聴 か

どうしよう

kzのみんなに言おうかな。だけど、言うとなんか絶対、気を使わせちゃいそう

それはいや。なんか特別扱いとか本当に嫌

言わないと調査のときとか集合のときに困るよね

本当にどうしよう

『28番の方』

呼ばれた。立ち上がり受付に行く。

「立花彩さんですね」

返事をすると、薬剤師さんはニコッと笑ってくれた。

さっきと違う人だ。

「こちらが、ステロイド剤ですね。説明の紙をよく読んでから使用してください。
　
　こっちがビタミン剤です。こちらも同じようにして使ってください」

なんか説明雑過ぎない。

この、薬局、変わっている人多いな

「かわいそうですね。こんな若いのに病気になるなんて・・
　
　私も彩さんと同じくらいの娘がいるんだけどね。本当にかわいそう。」

私はその言葉に俯くしかなかった。

「だけど、希望を捨てないでね。じゃお大事に」

薬剤師さんは悲しげな笑みを浮かべ調剤室に戻っていった。

薬の入ったビニール袋を持ち薬局を後にした。

もしもみんなに言ったら、さっきみたいに悲しむよね。

そんな顔見たくないや。

私はその時決心した。

何が何でもこのことは絶対にみんなに言わないって。

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