SJ★Ever Lasting…１１★

伝える言葉と繋がる想い ページ5

ﾋﾁｮﾙ『だから・・俺は・・・反対の、反対』

伝えるための言葉はたくさんあるのに、俺の口から出た言葉は、これ。

里桜『え?』

ﾋﾁｮﾙ『お前のメールの、反対の反対だっつってんだよ』

好きの、反対の反対。まぁ、そういうことだ・・。

里桜『やだ。ちゃんと言って』

すごく文句がありそうな顔で、俺を睨みつけてる。

ﾋﾁｮﾙ『は!?お前、自分だってへんてこなメールだっただろ!!』

なんで俺だけちゃんとなんだよ!!

里桜『・・・・好きよ。自分でも信じられないくらい、好き』

・・・急に、上目づかいでそういうこと言うのって、反則だろ?

突然の言葉に、体中の血液が頭に上ってくる。

ﾋﾁｮﾙ『・・・そんなに好きなら、特別・・俺の傍にいてもいい』

だから、つまり、好きだってことが言いたいんだけど・・伝わってるのか?これ・・。

里桜『偉そうだなぁ(笑)素直じゃないんだから』

・・確かに素直じゃないけど、好きなのはほんとだ。伝われ。伝われ。

ﾋﾁｮﾙ『・・・見合いなんかしないで、俺の傍に、いればいい』

これは、何も考えずにすとんと出た、素直な気持ち。

里桜『・・私、2ヶ月しかいられないし、わがままだし、ヤキモチ妬くし、それに・・』

そんなのどうだっていい。

人目につかないようにそっと抱きしめる。

ﾋﾁｮﾙ『全部、受け止めてやる。俺は・・・クマさんだからな』

好きな女のワガママくらい、どうにでもなる。

里桜『・・・ばか(笑)』

ﾋﾁｮﾙ『お前、泣くか笑うか、どっちかにしろ』

里桜『だってー。絶対振られたと思ってたんだもん・・』

ﾋﾁｮﾙ『・・泣くな。笑え』

そう言うと、顔だけひょいっと上を向けて、泣き顔のままちょっと笑った。

里桜『ねぇ。私のこと、好き?』

無言で3回頷いたら、俺を見上げたまま、また笑う。

里桜『言ってくれないの〜?』

好きだなんて言わなくても、伝える言葉はいくらでもある。

ﾋﾁｮﾙ『・・・俺は、お前のために何かを失くすなら我慢できるけど、何かのためにお前がいなくなるのは我慢できない』

里桜『・・合格』

ﾋﾁｮﾙ『泣くなって』

里桜『・・泣くよ』

ぼろぼろ泣きながら、俺の胸に顔を埋めてしがみつくから、

ﾋﾁｮﾙ『・・・やっと、捕まえた』

里桜『ずっとずっと、捕まえてほしかったのに』

そのまま、着てるコートですっぽり包み込むようにぎゅっと抱きしめた。

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