二部 ページ22
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生きたい。心からそう思った。死にたくない。嫌だ。これ以上怖い思いをしたくない。嫌だ。
生きたい。生きたい生きたい生きたい生きたい。
｢…私を、…殺さないで、下さい、｣
彼女は泣きながらそう言った。彼に届く様に被れ声を生き返らせて。自ら、"生"にしがみついたのだ。
｢…殺さねぇよ。お前の首が飛んだら返り血で俺にかかっちまって誤って血を飲んでしまう。そしたら俺まで死ぬだろ。少し考えたらこれくらい分かるだろ。相変わらず知能がねぇなあ｣
そう捨て台詞を吐くと彼は彼女に背を向けて歩き出した。
｢何してんだよ、帰るぞ。じゃねぇと家主に見つかって今度こそ殺されるぞ｣
｢…ぁ、うん｣
クルッと振り返り、彼女を睨む。彼女はあっけらかんとした様子で羅刹に返答した。彼女はフラフラな状態で立ち上がり、彼の背中を見ながら歩き出したのだった。
｢…｣
｢…これで、第二部は終了。次の第三部で
アザミが不安げな様子で俺の顔を覗き込んでいた。お前、そんな
｢……あァ、｣
なんだ俺のこの声。弱々しいにも程があるだろ。立つ事さえ、辛かった。力が何処に篭めれば良いか分からなかった。
｢…彼の名前は
｢…あァ、見てたんだから分かる｣
｢そうね。要らない説明だったわ…次、行きましょうか｣
｢…おう｣
先程までの口論や大喧嘩をする事もなく、アザミと俺は二人並んで無言で森林を出た。そしていつの間にか背景は黒に変わり、右も左も分からないままアザミの背中を頼りに俺はただ歩くだけだった。
正直、しんどかった。もう戻りたいと思った。いつからこの世界に来てるんだ？と少々疑うくらい長い時を此処で過ごしている気がした。二十歳の彼女に会ったのはいつだ。薊柄の着物を着た彼女を見たのはいつだ。甘味を彼女と一緒に食べたのはいつだ。怪我の手当を彼女にしてもらったのはいつだ。
｢…なァ、アザミ｣
｢何よ｣
俺は、
──────俺はいつから此処に居るんだ。
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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです！完結おめでとうございます！伏線回収も回想シーンも最高でした！自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (
レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ！布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル！泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ！終わりヨ！ (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます！鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です！ (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます！次も鬼滅ですか！銀魂も鬼滅も好きなので！！ 銀魂作品更新応援してます！何時までも待ってますんで､虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
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