7人の極道。…参

◆玉森 ページ10

どのくらい時間が経っただろうか。



そもそも……

親父が俺のために
１人でノコノコと来るなんて有り得ない。



・・・親父は何で
お袋の葬儀に参列しなかったのかな。



親父とまともに話し合ったのなんて……


もう何年も前だな。



組を継げ。と親父は言った。

組は継がずに、自分の思い通りに生きて。
とお袋は言ってくれた。


真逆な考えを言ってくる両親に。


嫌気が差していたのかもしれない。




お袋が亡くなった日も……

俺は、部屋で引きこもっていた。


あの頃も、あの日も
全てに嫌気が差していた……。




ぁあ……。


お袋と見た、満開の桜……見たいな。


今の季節は夏。……まだまだ先か。


そもそも、桜なんて……見れるのかな。




俺は、コイツらに殺される？

それとも……海外に売られる？






宮田・・・。


後ろポケットに入れてある……

遊園地で買ったお揃いのストラップ。




ちゃんと……渡せるのかな。








いや、渡さなきゃ。


ここから脱出して、宮田に会いに行かなきゃ。









『……トイレ、行きたい。』









自分の身は、自分で守る。

俺は、産まれた時から

この世界で生きてきたんだから……。

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