7人の極道。…参

●横尾 ページ11

玉森組の千賀が運転する車に乗り込む。

助手席に北山が乗り、

後部座席に俺と太輔が乗った。



『……で？木須組のアジトは？』



「西麻布にある。

以前と変わってなければな。」



西麻布・・・？


そんな繁華街にか？




「“以前と”って？行ったことあるのか？」



太輔の質問に。



北山は少しだけ間を空けて……



「7年前にな。

姐さんが殺られて、
すぐに俺と組長で潰しに行ったんだ。」




そうか……。



って・・・2人で、組１つ……潰したのか？





玉森組の組長と“脅威”は敵に回したくないな。






『……凄いな。』





ポツリ…と出た言葉に。北山はフッと笑った。




「別に凄かねぇよ。

木須組が組長を狙った時に、
かなり激しく抗争したから
木須組も内部はボロボロだったってだけ。

再び立て直す前に、
俺と組長で先に潰しただけだ。

やられたら、即やり返すのが俺達のルーティンだからな。」






・・・・・。






やはり……、

玉森組はまだ潰せない。

潰し損ねたら……俺達が潰される。



この男がいる限り・・・・・。






「……だが。今回は訳が違う。

向こうには裕太がいるからな。

迂闊に手は出せない……。」




北山は難しい顔をした。

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