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✿114 ページ20
『……失礼します。』
上様の自室【富士桜の間】に呼ばれた俺は
恐る恐る部屋に入る。
「あぁ、呼び出して悪かった。」
俺を呼び出した上様は、俺にあるモノを手渡してきた。
それは絵巻録だった。
『……これは?』
「俺がこの大奥に入って間もなくの頃に
蔵から見つけたものだ。」
最初の一頁を捲るとー
【大奥で見聞きしたこと決して他言してはいけない】
と、記されていた。
もう一頁捲るが、それ以降は何も記されていなかった。
「聞いていると思うがもうすぐ、この大奥は無くなる。
千賀は武家の一族だと聞いた。
読み書きも得意だろ?
この絵巻録に今までのこと、そしてこれからの事を記し、
千賀家に保管しておいてほしい。
大奥は姿形がなくなるが
実際に存在していたことを遺しておきたいのだ。」
上様の言葉に何故だろう、涙が溢れてきた。
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作者名:いっぽちゃん | 作成日時:2023年4月13日 20時