027:ギャルと腐った追憶 ページ27
本格的に携帯を持ち出し、呼び出そうとするA。
七海はハッとし携帯をひったくる。
「あぁ!何すんの、七海ぃ!!」
「煩いのは貴方で十分なので。貴方で手一杯です私は。」
「お前それ、高専の時から言ってるよな?」
「貴方と五条さんが手を組むと最悪なので。全く、貴方達を大人しくさせられるのは夏油さんだというの____、」
七海は言葉を途切れさすと、すみませんと頭を下げた。
「今のは無神経すぎました。」
Aに携帯を返しながら七海は言う。
この人の前で、夏油傑の名前を出すなんて。
七海は思いながら、視線を落とした。
すると、Aはぷっと吹き出したかと思えば、いつかの時のように七海の頭をぐしゃぐしゃと掻き混ぜた。
「顔上げろよ、七海」
言われた通りにすれば、目の前ではAがいつもと変わらない笑みを浮かべていた。
「別に気にすることないって。ふふ、酔ってるなぁ七海〜!さてと、今日はお開きお開き〜!あ、七海疲れてるっしょ?寝てな。料理作ってくれたお礼に、先輩が洗い物しといてやるよ。」
ひぇ〜贅沢〜と自分で言いながら、Aはシンクに食器を運んでいく。
「貴方よりは強いつもりですけど…」と呟きつつ、七海はAに甘えることにする。
いつもならベッドでしか寝ないというのに、この時ばかりはソファーに寝そべった。
寝てろって…鍵閉めるのは私ですけど。
思いつつ、天井を眺める。
ふと、洗い物を始めながらAが口を開いた。
「七海、傑は_____夏油傑はね、もういないんだから。」
口元は笑っているのに、目だけは遠くを見ているAがそこに居た。
今のAが映しているものを、七海は想像できなかった。
「そう、ですね。」
七海は呟く。
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鼻毛太郎(プロフ) - 麗華さん» コメントありがとうございます!🙌うん億年前に書いたイラスト、そういえばあったなとコメントで思い出しました笑刺さったようでとても嬉しいです🥺まだまだ長く続くシリーズ、ぜひお楽しみ頂けたら幸いです! (8月17日 12時) (レス) @page49 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 夢主ちゃんの過去編からみてイラストを見ましたがめちゃどタイプです………これからも応援してます〜! (8月17日 9時) (レス) @page49 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます…!凄く有難いお言葉頂けて感激です😭😭長く続くシリーズ作品ではありますが、ぜひ今後もお付き合い頂けると嬉しいです…!!🌸🌸 (2022年1月2日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 話の構成がしっかりしててそれぞれの物語があってこんなに面白くて読みやすくて引き込まれる作品は初めてです…!!素敵な作品をありがとうございます最高です!体調にはどうかお気をつけて!! (2022年1月2日 0時) (レス) @page49 id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - yuuna1202さん» ありがとうございますーー!!;;今後もギャル先輩と後輩悟くんの二人を是非見届けてあげてください…! (2020年12月9日 20時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2020年11月18日 23時