トリオン怪獣が審神者をすることになったそうです

9 ページ9

こんのすけが部屋から立ち去ってから誰一人喋る者がいない。
どうしたものかと悩んでいると、雨取が口を開いた。

「これからどうしますか？」

そう一言告げる。

その言葉を聞いてこの場にいる者たちは皆身構えたが、先程の銃を手にしていないことから、危害を加えるつもりはないのだと理解し、少しだけ力を抜く。

これも想定内だったのか、彼女は特にこれと言った反応を示すこともなく、すぐさま視線を庭の方へと移す。






「(・・・・・・やはり今回の審神者は、今までのとは全く違う。)」

見た目は可愛らしい子供であるが、先程の出陣の際使用した銃といい、戦い方といい、彼女がただの子供でない事を改めて実感した。

「・・・また僕たちを出陣させる気ですか」

「何でですか？」

「何でって・・・っ、貴方だって知ってるでしょう、ここがどんな場所なのか、僕たちがどんな目に遭ってきたのか話を聞いたでしょう！？」

「何も聞かされてないんですけど？」

「・・・・・・は？」

「ですからわたしは貴方たちのこと何も知らないし、ここがどんな場所なのかも知りません。そして、貴方たちがどんな目に遭ったのか知らないです。」

「うそ、だよな？」

「こんなことで嘘つきませんよ、ここに来たのは昨日で瞳に三日月が映っている刀から一人で出陣して戻ってこれたら信じてやるとしか言われてないからそれ以外なにも聞いてませんし」

「・・・あー、マジか。」

「・・・」

「それでアンタはこれからどうすんだよ。」

「考えていません、離れで暮らしますがそれ以外は何も考えていません。」

「そっかよ、」

「はい」





今回の審神者は中々に手ごわそうだと南泉は思う

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す