ピンクサファイアは手掛かりを掴む ページ33
手掛かりがほぼ無い中、逃亡したA探しはやはり雲を掴むようなもので、兄弟達はそれぞれの移動手段で移動しては、運転手や偶然居合わせた人達に聞き込みを行い、少しでも彼女の道筋を辿ろうと奮闘した。
だが時間が過ぎてしまったせいか、彼女の手掛かりは得られず、それでも兄弟達は希望を捨てずに彼女を探して回って。
そうして空がオレンジ色に染まり、おそ松達の表情に疲労が見え始めた時だ。
『Aちゃんの居場所、わかった!!』
トド松からそんな電話が掛かって来たのは。
『ホントかトド松!?』
『彼女は何処に!?』
『つかどうやってわかったの?!』
『ソレ、本当…?嘘じゃない?』
『一気に喋るな!!喧しいっ!!』
アプリのグループ通話だった為、上4人はトド松の情報に対し1度に喋り出し、トド松は彼等を制した。
そうして彼は十四松に持たせていたノートパソコンを操作して、おそ松達に一斉にとある画像を送信した。
『今送った画像の赤い点の場所にAちゃんがいる!これ確実!!』
『確実!確実!!』
『だからなんでわかんだよ?!
こんだけ探してて手掛かりも見つからなかったのにっ!!』
『Aちゃんのスマホ、防犯ブザー付いてるでしょ?そのブザーが今使用されたの!』
何かあった時にとおそ松はAに防犯ブザー付きの子供用スマホを持たせていた。
そのスマホの防犯ブザーは従来の防犯ブザー同様、紐を引っ張ると鳴るもので
更にはブザーが使用されたその瞬間、指定の連絡先にそのスマホの現在地が記された画像と共にメッセージが届くようになっているのだ。
この場合、指定の連絡先はトド松がいつも持ち歩いているノートパソコンのアドレスで、今さっきそのメッセージが送られて来たという。
『なるほどぉ…最近のスマホって凄いねぇ』
『あげた本人がそーゆー事言っちゃう?』
『つか知らなかったの?あげた本人??』
『いやぁ、ピンクに花柄で可愛いなぁ、Aちゃん好きかなぁって思って』
『というか、そうなると僕のパソコンのアドレス勝手に使ったって事??ウッソでしょ?!勝手に使わないでよ!!?』
『だって説明聞いてもよくわかんなかったし〜、トド松ならいっかな〜って』
『とっ、とにかく!Aはそこにいるんだな?!』
『可能性は高い。いなかったとしても付近にいるよ、きっと』
ようやく掴んだ、彼女への手掛かり。
疲れ始めていた彼等に活気が戻り始めた。
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柊(プロフ) - 朝から暇潰しにと軽い気持ちで読み進めてたんですが、書き方や設定の作り込みにすごく惹き込まれて一気に最終章まで読み進めてしまいました……特に主人公対兄松それぞれのやり取りにはすごく圧巻したというか、兎にも角にも笑いあり感動ありですごく面白かったです;; (2022年4月30日 0時) (レス) @page50 id: a82882ac10 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - トマトの王様さん» コメントありがとうございます!終わってしまいました…!楽しんで頂けたようで良かったです^^ここまで読んで下さりありがとうございました〜!! (2019年8月1日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
トマトの王様 - うわあぁぁぁぁぁ!遂に終わってしまった…!( ;∀;)読んでてとても楽しかったです。お疲れ様でした! (2019年7月31日 14時) (レス) id: 5390b171c6 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - arumo?さん» コメントありがとうございます!お疲れ様ですっ( ˇωˇ ) (2018年10月10日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
arumo?(プロフ) - お疲れ様です! (2018年9月29日 11時) (レス) id: ee4365cb85 (このIDを非表示/違反報告)
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