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エメラルドは激怒していた ページ33

「……………十四松」



Aが自室に行った後も取り残された兄弟達はその場で固まり続けていたが
ふとチョロ松が低い声で淡々と十四松の名を口にした。



「あい」

「今すぐクソ長男探して連れて来い。今すぐだ」

「ラジャ」



チョロ松に指示を出された十四松は短く返答すると、途端に目つきを変えた。

口元はいつも通り三日月に笑っているというのに、その瞳は一切笑っていなかった。


そのまま十四松は獣の如く速さで事務所から飛び出すと、犬の様に鋭い自慢の嗅覚を使っておそ松のニオイを嗅ぎ取り、彼を探し始めた。


他の兄弟達も言われずとももう行動に移していて
トド松はおそ松の居場所の特定、一松は手持ちのナイフの手入れ。

チョロ松は事務所の玄関の扉に吊るされた『うぇるかむ!』と書かれた妙に可愛らしいウェルカムボードを裏返しに行き
その後事務所の中心にあるソファに深く腰掛けた。

同時に深い溜息を吐くと、壁に掛けられた時計を睨みつける。



「あンのクソバカマヌケ野郎……覚悟しとけよ…」



ボソリと呟いたその声は普段兄弟達を叱る時でも出さない、殺気を孕んだ声だった。


さっきまでのんびりとしていた雰囲気がガラリと変わり、尋常じゃない事務所内の空気。

険悪なムードにカラ松も勿論彼等と同じ気持ちだったが
彼は彼女を泣かせた長男ではなく、彼女自身が気になっていた。



彼女は悲しんでいるのだろうか?

今も部屋で泣いているのだろうか?


彼女の涙する姿は想像するだけで胸が苦しい。

彼女には笑っていてほしいとカラ松も常々思っているのだから。



「………Aの様子を見て来る」



考えたくはないけれど、1度考え出したら止まらない。

遂にはカラ松はそう兄弟達に告げるが、兄弟達はそれどころではないようだった。


カラ松はソレを同意と受け取り、そのまま部屋を出ると彼女がいるであろう部屋へと向かった。

サファイアは慰める→←サファイアは追求する



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*IJu*(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてうれしいです…!更新頑張ります〜(*´∀`) (2018年4月11日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです!更新お待ちしてます! (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月9日 23時

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