#座っていいよ？ ページ44
その後、暫く呆然としたまま私を見つめた真名部君。
少しその視線が恥ずかしくって、何度か真名部君に声を掛けるとやっと気付き、真名部君は声を張って「行きます！」と答えたので、連れて行く事になった。
とりあえずステーションを離れて、でも離れ過ぎない所まで行くと
大きくて綺麗なお花が木漏れ日に照らされてｷﾗｷﾗ光っている、とっても綺麗な所を見つけて、私はその景色を描く事を決めた。
丁度座れそうな枝もあったのでそこに腰を下ろす。
そうしてスケッチブックを開いて描こうとしたが
ふと真名部君が立ったまま私を見つめている事に気付いた。
A「……座らないの？」
真名部「へっ？！」
気になって私は真名部君に声を掛けると、彼は驚いたのか上擦った声をあげて一歩後退る。
…そんなに、驚かせちゃったのかな？
A「ずっと立ってても疲れちゃうでしょ？
ほら、此処座って」
驚かせちゃった事に少し反省しながら、私は隣をぽんぽんと手で叩いて座るよう促す。
すると真名部君は顔をまた赤く染め、まるで昔の私みたいに目を泳がせて挙動不審になりながらメガネをｶﾁｬﾘと指先でいじった。
真名部「あっ…え、そのっ……い、いいん、ですか…？」
A「勿論だよ。もう人は怖くないから。
それに今は人と一緒にいる方が好きなんだ。
だから一緒にお話しよう？」
真名部「わっ……わかりました。
Aさんがそう言うなら……」
やっと真名部君は頷くと、おずおずと私の隣に腰を下ろして、ｷﾞｭｯと強く膝を抱えた。
目線も正面を向いたままでこっちを向いてくれなそうだけれど、私は気にせずスケッチブックの白紙のページを開いて、鉛筆に握りしめる。
そうして私はそのページに、鉛筆を走らせた。
真名部「…」
A「…」
その後、暫くはお互い無言だった。
私が鉛筆を走らせる音と、周りの虫達の鳴き声だけが響く。
ただ、ﾁﾗﾁﾗと隣から視線が向いているのは気付き
やがてその感覚は長くなり、遂にはじっと私のスケッチブックを見つめるようになった。
A「…何か話しても、いいんだよ？」
真名部「へっ？」
視線に気付きつつも私はそのまま絵を描きながらそう言うと
真名部君はﾋﾟｸﾝと肩を反応させて気の抜けた声を漏らした。
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＊IJu＊(プロフ) - 柊那さん» 初めまして、コメントありがとうございます！ 読んでいただきありがとです…！ ここまで来るの長かったですよね？だってpart9ですもん……((( でもこれからも更新頑張りますよ(｀･ω･´) 良かったら最後までお付き合い下さいませ！ (2017年4月7日 0時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
柊那 - はじめまして！昨日からこの小説を読ませてもらってます！とても面白くて大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2017年4月3日 7時) (レス) id: 6886eff87c (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 不月神さん» 初めまして、コメントありがとうございます！ 良いじゃないですか蛇！！お目目クリクリしてますし、触ると気持ちいいですし！ 爬虫類ってあんまり人に好まれませんよね…(´･ω･`) (2017年3月28日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
不月神 - はじめまして！私は、動物のなかでは蛇が一番好きです！！周りからよく「かわってるね」って言われます(笑) (2017年3月27日 23時) (レス) id: 7f9d6d6877 (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - 夢主ちゃん...(/;ω;)良かった本当に良かった...(TωT) (2017年1月21日 11時) (レス) id: 2615ba5e7b (このIDを非表示/違反報告)
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