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「っクションっ!!」
「っ…!」
「ズビッ……あ、ごめ……そいや裸だったわ」
何かを忘れているような。思い出せそうな。思い出せないような。
悶々と1人思考していたら、不意にAさんは大きなくしゃみをして我に返った。
此処はシャワールーム……そしてAさんは完全に裸の状態。そんな状態で僕と話していたのだ。肌寒くだって感じるだろう。
申し訳なくて。僕は慌てて謝ろうとしたら、ブワッと何かが頭から被せられた。
ソレは大きなバスタオルだった。
Aさんのだろうか……この船の物とは違う、においがした。
僕はソレから顔を出すと、Aさんはもうシャワールームの個室に入ろうとしていて。僕が声を掛けようか迷っていると、ふとAさんが手前の個室に片足を踏み入れたまま、こちらの方を向いた。
「あ、そのタオル俺のだけど、まだ使ってないから安心してネ!」
「は、はぁ……」
「風邪引く前に部屋戻れよ〜!じゃ、また明日!」
それだけ言うと、Aさんは僕の返事も聞かずにそのまま個室に入って行ってしまった。
残された僕は暫くその場から動かず、ぽかんとしていたが、水の流れる音が聞こえた辺りでハッとすると、僕は少し迷ってからAさんから貰った(?)バスタオルを頭から被る。
こうしていると、何だかAさんに抱き締められているようで……何だか、安心する。…………って、何を考えているんだろう……
それにこのタオル、どうしよう……
貰う……は、ダメでしょうし。洗濯して返さなきゃ……あぁ、でも……洗濯しなきゃ、ダメかな……ダメ、ですよね……何考えているんだろう。
「(どう、したんだろう……何だか、Aさんと話してから、変……)」
考えれば考える程、騒ぐ胸。
気付けばギュウ、とタオルを握り締めていて。
僕は肌寒さで小さなくしゃみをするまで、チョーカーを撫でながらその場で1人悶々とAさんについて考えていた。
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*IJu*(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで嬉しいです(ㅅ´꒳` )これからも更新がんばります〜! (2月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - この作品好きすぎて一気見しちゃいました.....!! (2月6日 16時) (レス) @page26 id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
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