▼お別れ ページ5
カトラ「天馬、私の事をずっと信じてくれてありがとう……そして、本当によくやってくれました」
天馬「カトラが導いてくれたから俺、希望を失わないで闘って来られたんだよ」
カトラ「色んな星の人達が力を合わせた事で、宇宙の脅威は去ったのです。
ありがとう、天馬。皆さん」
改めて御礼を言われて、こっちもちょっぴり嬉しかったり。
最初はカトラの存在は曖昧なモノで、信じてない人もいたけれど。
天馬はそれでも、ずっとずっとカトラを信じてここまで来たもんね。
ポトムリ「……皆さん、そろそろお別れです」
…そんな話をしていたら、不意にポトムリさんは立ち上がる。
そうして私達を見渡すと、何処か寂しそうに微笑んだ。
A「お別れ…?」
カトラ「……ええ」
唐突のポトムリの言葉。
でもカトラはそう言われるのが分かっていたかのように、柔らかく微笑んだ。
お別れ……ああ、そっか。
ポトムリは元は肉体を持たない幽霊みたいなものだって言っていたから……
本来なら、この世にいないはずだもんな。
カトラに託された使命があったから
今まで水川の肉体を借りてまで留まり続けていたけれど……その使命は今、果たされた。
ポトムリがこれ以上この世に留まる理由が無くなったんだ。
ポトムリ「私は、こんなにも晴れやかな気持ちで旅立つ事が出来る…まさかこんな日が来ようとは……」
跪いていたポトムリはゆっくりと立ち上がると
にこりと微笑みながらそう言った。
するとポトムリの身体が淡い光を帯び
少しずつ、少しずつポトムリを包み込む。
天馬「ポトムリ……」
ポトムリ「さようなら、カトラ様。
さようなら、アースイレブン。
ありがとう、水川みのり」
やがて光は完全にポトムリを包み、光で姿が見えなくなってしまう。
それでも優しいポトムリの声だけは聞こえ
光の中から今まで憑依されていた水川が出て来た。
咄嗟に天馬が水川を支え、ポトムリを見遣る。
すると光は小さく縮み、片手で覆えるぐらいの光になると、その光がカトラの周りを漂う。
まるでその光景は、最後にカトラにお別れを言っているようだった。
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