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△リボンが212こ▽ ページ19

「お話、本当に終わったの?
みなほがまだだって言ってるよ?」

「…ええ、終わりましたよ。だから帰るんです」

「か、帰るって……何処に?」

「牴鉢瓩傍△襪坊茲泙辰討襪犬磴覆い任垢」

「牴鉢瓩辰董帖弔發靴して、彼女の……?」

「……さようなら」



松風の問いに真名部は答えず、再び歩き出す。

Aは戸惑いながらも今度は逆らおうとせず
真名部に引っ張られるまま歩いた。


皆が呆然とする中、瞬木はそんな真名部の背中を睨みつけると、おもむろに走り出す。

あっという間に真名部達の前に回り込むと
彼は「待てよ」と真名部を見下ろした。



「だからって『ハイ、じゃあサヨナラ』ってなるワケねーだろ?世間じゃお前は誘拐されてて、今も警察の奴らがお前を探し回ってる」

「……邪魔です。退いて下さい」

「本当の牴鉢瓩傍△襪辰討鵑覆藺爐い討笋襦
……その女を此処に置いてな」

「…退いて下さい、瞬木くん」

「まず、その女から手を離せ」

「退いて下さいって言ってるんですよっ!」



再び上がる真名部の怒号。
真名部は瞬木を睨み、これ以上ない声を上げた。

しかし、直後に乾いた音が響き渡る。
同時に真名部の頬に感じた事のない痛みが走り、真名部はおもむろに左頬に触れた。


……叩かれた。

今、自分は瞬木に叩かれた。


こんな事は初めてだった。
親にだって今まで殴られた事もないのに。



じんわりと広がる痛みに、真名部の瞳がじわりと滲む。

そんな真名部に向かって、瞬木は吐き捨てるように告げた。



「いい加減、目を覚ませ!!

お前はいつまで周りに迷惑かけるつもりだっ!!」

「っ……」



もうズタズタになった真名部の心には、その言葉はナイフのよう。

グサグサと容赦なく真名部を突き刺し、抉り
真名部は唇を噛んで涙を堪えた。


……正直、迷惑を掛けている自覚はある。

目の前で叱責する友人が何よりの証拠だ。


きっと自分は沢山の人に心配されているのだろう。
沢山の人が自分を探して、沢山の人が自分の為に動いて。

皆帆達もその内に入っているだろう。
彼等もやはり自分を探して今日まで調べ回っていたんだ。


両親だって心配している。
真名部を認めてはくれないが、真名部の事となると過保護な程構う人達だから。


真名部もソレはわかってる。



わかっているけれども。

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*IJu*(プロフ) - あずさん» はじめまして!コメントありがとうございます!一気見するぐらい夢中になって頂けて嬉しいです(´˘`*)お褒めの言葉もありがとうございます、恐縮です…!これからも更新頑張りますー! (2021年2月8日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - はじめまして…!今日このシリーズを見つけて、一気見してしまいました…!!!真名部が少しずつ追い詰められていく様子が細かく描写されていて凄く読み応えがありました…!!本当にすごいです!!これからも応援しております…!! (2021年2月7日 17時) (レス) id: 9c7942e2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月29日 3時

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