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△リボンが69こ▽ ページ23

「じんくん、ずっと下見てぼんやりしてたんだよ。どーしたの?もしかして疲れた?」



どうやら真名部は彼女を靴を見たまま考え込んでいたらしい。

顔を覗き込んで尋ねるAに真名部は気恥ずかしくて少し距離を引くと、眼鏡のブリッジに触れながら答えた。



「あ、いえ……その、アナタの靴が気になりまして」

「私の靴…?」



真名部は素直に今しがた考えていた事を口にすると
Aはキョトンとした顔をして、おもむろに自分の靴に視線を落とす。

片足だけ上げ、ブラブラとその足を揺らすと
爪先に引っ掛かった靴もユラユラと揺れた。



「カワイイでしょ!私のお気に入りなんだ〜!」

「え、えぇ…とても可愛らしいと思います。
でもアナタの足に対して圧倒的にサイズがあっていません」

「サイズ…?何それ?」

「うぐっ……」



どうやら彼女はサイズの意味も知らないらしい。

首を傾げて真名部を見つめるAに、真名部は思わず視線をそらして額に汗を滲ませる。


まさか、ここまで物について知らないとは……

教える事は多そうだ…と内心溜息を吐きながら
真名部は彼女にわかりやすく教えてやった。



「サイズ、と言うのは簡単に言うと…大きさですね。
アナタの靴は本来なら僕が今履いている物のように、踵を潰す事なく履く事が可能なんです」

「えっ、そーなの?!どうやるの?頑張れば入る?」

「ち、違います!違いますから!
無理矢理入れようとしないで下さい!」



自分の足より小さな靴だと言うのに、お構い無しに無理矢理足を入れ込もうとするAを真名部は慌てて制止させる。

コホン、とわざとらしく咳払いをして真名部を続けた。



「えぇっと…つまり、この靴はもうアナタには小さ過ぎて履けないということです」

「……履けないの?この靴?」

「はい……残念ながら」

「こんなにカワイイのに?」

「こ…こんなに、可愛いのに」

「えぇ〜………」



お気に入りと言った自分の靴がもう履けないと聞かされ、Aはわかりやすく落胆する。

しょんぼりと肩を落として、足を伸ばし自分の靴に視線を落とすA。
まるで楽しみにしていたモノを目の前で取り上げられたように見えて真名部は弱冠申し訳なく思いつつも、更に続けた。



「で…でもその代わり!新しい靴を履けばいいんですよ!」

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*IJu*(プロフ) - 僥姫さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです( ´ ▽ ` ) (2020年7月5日 2時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
僥姫 - やばい 面白い (2020年7月2日 10時) (レス) id: b3f17b46d5 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 黒音_幻月さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです|ω`)これからも頑張らせてもらいます〜! (2020年6月18日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
黒音_幻月(プロフ) - 続編おめでとうございます。少しずつ主人公ちゃんに心を開き始めている真名部くんや、この先の展開にいつもワクワクしながら読み進めています。これからも応援させていただきます…! (2020年6月17日 6時) (レス) id: 71e1357481 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月13日 1時

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