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お土産楽しみにしてるのです ページ42

そんな話をしている内に、お日さま園に辿り着き
瞳子さんは園の前で車を一旦止めると、私達を降ろしてくれました。



「瞳子さんも降りないんですか?」

「言ったでしょう?近場に用があるって。
悪いけど、そっちに向かわないといけないから」

「そうですか。お気を付けて下さい。
あと、お土産よろしくお願いします」

「ハイハイ、楽しみにしてなさい」



どうやら瞳子さんは御用事があるそうです。

とりあえずお土産を強請ってみたら、瞳子さんはクスリと笑ってそうあしらう。

でも瞳子さんは頼んだらちゃんとお土産買って来てくれるんですよ。
ヒロトさんと同じで、とても優しい人なのです。


その会話が終わると、瞳子さんは車の窓を閉めて、そのまま行ってしまう。

私はその車が見えなくなるまで手を振り続け
いなくなると、踵を返して狩屋君の方を見遣った。



「…狩屋君、いつまで拗ねているつもりですか?」

「拗ねてないモン」

「からかった事は謝りますから。
……それとも、本当に私がギャルになるとでも?」

「おっ、思ってない!ちょっと不安になったりとかしてないから!!」



…なったんですね、不安に。
狩屋君ってわかりやすい。


そんなにも不安になったのが面白くて、申し訳なくて。
改めて「冗談ですよ」と付け足したら、狩屋君は「知ってるって!」と半ギレになりながらも若干安心したように表情が和らいだ。



「……?」



そんなやり取りをしていたら、ふと私のスマホが鳴りました。イナラインの通知音です。

もしや、と淡い期待を抱きながらスマホを開くと
そこに書いてあった名前は『電卓眼鏡』……あ、陣君の事です。


メッセージは簡単に『明日、僕の家で勉強会をしませんか』とのお誘いです。

思わず即答で「しましょう」と打ちそうになったが
今現在進行形で罰せられ中なのを思い出し、私は『ま』まで打って踏み止まる。


ぐっ……折角陣君からお誘い頂きましたのにっ…
しかも陣君のお家で、となると美味しいお菓子と紅茶付きなのです。

ちょっとお高いデザート付きなのに。


ここまで外出禁止令を恨んだ瞬間はありません。

行けないのです→←適当に答えるのです



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ゆうくん(結翔)(プロフ) - *IJu*さん» いえいえ!!はい、頑張ってください!!! (2020年5月6日 8時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜! (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください!!! (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月23日 1時

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