最近は楽しいのです ページ40
「最近、学校はどう?」
走り出して少しすると、ふと瞳子さんが私達にそう尋ねた。
思わず顔を上げると、バックミラー越しに瞳子さんと目が合う。
目が合ったからには答えた方がいいと思った私は
少し考えてから素直に答えた。
「楽しいですよ」
「…本当に?」
「はい。サッカー部の皆さんは優しいですし、勉強もそれなりに楽しいですし。それに狩屋君達もいますし」
「………へっ?」
「そう…楽しそうで何より。
……良かったわね、マサキ?」
「へっ?!」
瞳子さんの瞳が不意に狩屋君に移り、瞳子さんが目を細めると途端に狩屋君は「べ、別にっ?!」とそっぽを向いた。
髪の隙間から見える耳は赤く染まってました。
急に名前を出したので驚かせてしまったのでしょう。
これは悪い事をしました。
「まぁ、あとはこうやって放課後にお迎えなんて来なければ最高なんですけれど」
「それはアナタ達が悪いんだから。
皆に黙って、学校を無断で休んで、行ってはいけないって言われている場所に行ったの。
寧ろ、軽い方だと思うけれど?」
「1週間の外出禁止とお日さま園の雑務全般の係になるのは軽い方なのです…?」
「手を出されないだけ幸運に思いなさい。
私が子供の頃だったら、容赦無く叩かれて押し入れに暫く閉じ込められてたわ」
……それはそれで嫌なのです。
特に叩かれるのは苦手なので。
頬はよく瞬木君辺りに抓られますけれど。
押し入れに閉じ込められるのも嫌です。
暗い中に1人だと、昔見た怖い映画を思い出してしまいそうで。
でも、誰かと一緒だったらちょっと楽しいかもしれませんね。
「……本当に、随分と楽しそうね」
「へっ?」
なんて想像していたら、不意に瞳子さんがそう言って口元を微かに綻ばせた。
私は思わず首を傾げると、瞳子さんはくすりと笑いながら続けた。
「表情、よく動くようになったわね。
前髪もピンで流して、可愛いじゃない」
「……そうですか?」
「ええ、よく似合ってるわ」
不意に瞳子さんに前髪を褒められ、私はそっと前髪に触れた。
やはり髪型を褒められるのは少しこそばゆい。
慣れてないのもあるかもですが。
でも素直に嬉しいのです。
25人がお気に入り
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - *IJu*さん» いえいえ!!はい、頑張ってください!!! (2020年5月6日 8時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜! (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください!!! (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ