△リボンが22こ▽ ページ25
その後も幾つかのお菓子を食べて、飲み物も頑張って全部飲み干した。
気分的に限界が来た所で、Aは満足そうに菓子類と飲み終えたコップを下げると
真名部は喉元にへばりつくコーラの甘さに1人顔を顰める。
そんな食事(とは言い難いが)を終えた後はAにせがまれ、彼女の遊びに片っ端から付き合わされた。
人形遊びから始まり、積み木、パズル、お絵描き、双六……
見た目の割に子供っぽい遊びを要求し、子供に慣れていない彼はぎこちなくも応えていった。
特に人形遊びや双六なんてものは生まれてこの方1度もした事がなく、進行に置いては完全にAのペースで進んでいた。
一方、パズルは幾分か得意だったようで、簡単なパズルだったが苦戦している様子のAの代わりにあっという間に完成させ、彼女に喜ばれた。
そうやって遊んでいる間に真名部は自分の立場も忘れて、彼女と一緒に夢中になっていた。
気付いたら外は暗くなり、眠気が真名部を襲う。
昼間に寝たとは言え、疲れは完全に取れてはいないようだった。
寝る時間にしては早かったが、真名部は早々に眠気を訴えると、Aは少し寂しそうに笑って「わかった」と答えた。
「じゃあじゃあ!そこのソファで寝てもいいよ!
毛布持って来るね!」
そう言うとAは真名部の返答も待たずに部屋を出て行ってしまい、再び1人となる真名部。
逃げ出そうかと一瞬考えたが、眠気のせいか身体が動こうとはせず、すぐにAが戻って来たので、真名部は素直にボロボロのソファの上に腰掛けた。
「はい、どうぞ!」
「あ、ありがとう…ございます」
差し出された毛布を真名部は受け取ると、おもむろに広げて毛布全体を見遣る。
今まで汚れていたり、破れていたり、壊れていたりと、まともな物を見れていなかったがこの毛布は解れも穴も無く、破けている事もない普通の毛布だった。
汚れてもいないし、この部屋に比べたら臭いも気にならない。
寧ろ、ほんのり柔軟剤の香りがして真名部は驚いてしまう。
こんな汚部屋に住んでいるのだから、洗濯という概念も存在していないのかも思っていたが…どうやらそれは間違いだったらしい。
思わずまじまじと毛布を眺めていたが
不意に感じる視線に真名部はそちらの方を向くと、不思議そうな顔をするAと目が合った。
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Rai - *IJu*さん» イベント参加ありがとうございます〜! 実は私もその作品「 箱庭少女の孤高哀歌」も読んでました正に好きで、これからの作品ともに頑張って下さい! (2020年8月25日 18時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます〜!では参加させて頂きますね〜! (2020年8月25日 18時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - *IJu*さん» その他大丈夫です!後そのまま画面、ペースト、通常検索など出て来ると思います! (2020年8月25日 17時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» ですが、Raiさんがもしよろしければ、他にもイナGOの作品を書いているので、そちらの方でイベントに参加させて頂いても宜しいでしょうか? (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» 初めまして、コメントありがとうございます!折角のお誘い感謝致しますが、この小説は内容があまり明るくない上に人を選ぶ作品だと思っておりますので、この作品での参加はお断りさせて頂きます…… (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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