△リボンが19こ▽ ページ22
「はい、どーぞ!」
少しして彼女から手渡されたのは、黒い液体の入ったコップと箱に入った袋菓子。
どちらも厳しい英才教育を受けて来た真名部には新鮮で、何となく手がつけづらかったし、どちらかと言ったらご飯物を想像していたので、少々拍子抜けしてしまった。
真名部はまじまじとそれらを見遣る。
真っ黒な液体の入ったコップ。
液体は匂いからしてコーラだろう。
ただ、それにしては炭酸特有の泡が無いなと真名部は疑問に思ったが、気にしない事にした。
彼はこういうのはよく知らないから、そういう物もあるんだと思う事にした。
菓子の方はチョコレート菓子の描かれたパッケージの箱の中に、個別に袋に入れられた幾つかの種類の小さな菓子が放り込まれて混ざっている状態だ。
腹を満たすには少々心許ないが、仕方ない。
真名部は御礼を言って彼女からそれらを受け取ると
とりあえず飲み物を1口飲んでみた。
「………」
途端に彼は顔を顰めた。
……ぬるい。
まるで今まで常温にして置いておいたような温度だ。
それに炭酸が完全に抜けている。
なので、ただ甘いだけの飲み物と化し
とてもじゃないが、これ以上飲む気にはなれなかった。
真名部はそっとコップをテーブルに置くと
気を取り直して、真名部は菓子の方に目を向ける。
食べ慣れていない物ばかりなので何にしようか迷って、無難にチョコレートの袋を手にすると、封を破ってソレを口に放り込む。
「………」
途端にまた、彼は顔を顰めた。
……マズイ。
何だか変な味がする。普通のチョコとは明らかに違う、変な味。
前にチョコレートを友人と食べた時はこんな味しなかったはずだが……
そう思いながら、おもむろに真名部は袋に書かれた賞味期限を見てみると、驚く事に3ヶ月も前に切れていた。
そりゃあ、味が変化しているワケだ。
もしかしたらと他の菓子の賞味期限を見てみると、全てが期限を過ぎていた。
酷い物だと1年以上も前の日付が書かれていて、私は思わず頭を抱えた。
これを見たら次に手を出そうとは思えず
真名部は静かにお菓子の入った箱をテーブルに置くと、1つ溜息を吐いた。
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Rai - *IJu*さん» イベント参加ありがとうございます〜! 実は私もその作品「 箱庭少女の孤高哀歌」も読んでました正に好きで、これからの作品ともに頑張って下さい! (2020年8月25日 18時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます〜!では参加させて頂きますね〜! (2020年8月25日 18時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - *IJu*さん» その他大丈夫です!後そのまま画面、ペースト、通常検索など出て来ると思います! (2020年8月25日 17時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» ですが、Raiさんがもしよろしければ、他にもイナGOの作品を書いているので、そちらの方でイベントに参加させて頂いても宜しいでしょうか? (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Raiさん» 初めまして、コメントありがとうございます!折角のお誘い感謝致しますが、この小説は内容があまり明るくない上に人を選ぶ作品だと思っておりますので、この作品での参加はお断りさせて頂きます…… (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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