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備考:
数々の戦場を潜り抜けてきた、正真正銘の叩き上げ軍人。無駄のない的確な射撃能力や臨機応変な判断力、戦場で培った勘は流石と言わざるを得ず、内務のみならず部下達の長所短所を把握し適材適所に配置する点においてもそこそこ優秀。しかしそれ以上の大人数を率いる将官の器ではない。
元いた連隊での名誉射撃で優等賞を獲得した経験もあるが、新兵時代は銃の扱いや解体に苦しんだらしい。つまりは本人の努力と経験値。
筋力のある若者と比べると攻撃力や威力は低いが、その若者に負けない持久力がある。そのため一度に玉砕するよりも、長期のゲリラ戦でじわじわと敵を苦しめる方が向いている。
部下殺害事件の後に生まれた姪っ子がいる。
名前はひな。現在5歳。安塚が非常に可愛がっており、彼女の前では表情も態度も比較的柔らかい。また彼女も、強面だったり性格に難のある相手に臆さず積極的に接していくなど、流石は軍人の娘と頷ける度胸を備えた立派な大和撫子に成長しつつある。
死んでしまった部下の形見を護りたい、また彼の分まで彼女らに生きて欲しい、そして彼女らが平穏に暮らせる環境を作りたいという想いで、(適度にサボりながら)今日も勤務している。
安塚本人は現在独身。
若い頃は花街に行って多少遊んだ事はあったらしいが恋愛経験は未だ無く、また以前の殺害事件で夫が先立たれた妻が如何に苦しいかというのを見ている為、いつ死ぬか分からない軍人という立場から、娶る気が失せてしまったという。
あともう良い年だし。
呼吸に関して:
洋風化が進み様々な色で彩られていく時代の中で、敢えて白黒濃淡のみで上品に、時に力強く世界観を表現する水墨画・書道の技術に非常に興味を持ち、退役時に父に教えを請うたのがキッカケ。
再招集後は時間が無くあまり描けなかったが、それまで「水墨画は白黒濃淡のみ」としていた固定概念は、父の遺作である「赤富士」によって打ち壊される事となる。
病床吐血した父がその血を見て思い付き、最期の瞬間まで描き続けたというそれは、色が伝来した文明開花にふさわしい進化を遂げ「色のある墨絵」として新たな道を切り開いていた。
浮世絵とはまた違う、水墨画独特の筆跡に合わさった「色」。このイメージが、後に伍ノ型赤富士発想に繋がる事になった。
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