【伊月俊】隠し事

寝過ごし ページ11

放課後、伊月くんと他愛も無い話を済ませ、伊月くんは部活に向かう。
私は、帰りたいけど鍵がない。
お母さんが帰ってくるのを待つしかないが、もう少しかかる。

仕方が無いから保健室で寝てよう。
そう思い保健室に足を運んだ。

私は大体こういう場面が少なくないので、保健室の先生も普通に寝かせてくれる。

そして保健室で私は夢の中に入った。



「ふぁあー。」

重たい体を起こし、目をこする。あれから何分たったか。ケータイを開いて時間を見る。

「何だ、19時か…。え！？19時！！？」

19時といえば、完全下校くらいだっけ！？
やばい寝過ごした。急いで帰らないと！！

私は髪の毛を軽くとかし、制服を整え保健室から出る。
小走りし、靴を履き替え、校門を出た。

校門を出れば安心だ。先生に怒られる心配もない。 少し上がった息を整え、ゆっくり歩き出す。

「ちょっと、帰宅部がこんな時間に何してんのよ」

不意に声をかけられた。この声はリコたんだ！！！後ろを向くと伊月くんとひゅーがと木吉がいた。

「えーと、練習？ぜ、全国大会近いんだよねー！」

「アホかお前は！」

「え！？全国大会なんてあるのか！？それは応援しないとな…」

「お前はマジで黙れ！！」

相変わらずきれっきれでツッコミをいれるひゅーが。
ひゅーがの方を見ていると、頭に何か乗った。

「凄い寝癖だなー」

私の髪をふわふわふわふわと弄るのは伊月くんだった。 ファンサービスあざっす！！！！！

「まーた始まったよコイツらのイチャイチャタイム。」

「全くね。」

「なんだ？羨ましいのか？」

呆れた顔をするひゅーがとリコに対して、さらに私の髪をわしゃわしゃしてくる。
あぁ神様ぁ！！髪がぁぁありがとうございます！！

「おーAの髪はふわふわそーだなー！」

木吉がそう言い、木吉も私の髪に手を伸ばす。手大きっっ！

「だーーめ。これは俺専用だからな！」

「伊月ー！ずるいぞーー！じゃあ俺はリコのー」

「ちょ、馬鹿鉄平やめてよ！」

木吉とリコがイチャイチャしてそれを羨ましそうにみてるひゅーがの三角関係は置いといて。

え、伊月くん専用？え、センヨウ？？？

「ん？Aどーした？」

伊月くんが髪から手を離し、こちらを見てくる。
うん、近いねなかなか。

「あいつ鼻の下伸びてね？ブスすぎだろ」

「ちょっと聞こえるわよ！」

「え、Aってブスだったのか？」

クソ三人衆後で絞める。


こーして私の放課後伊月くんタイムは終わりましたとさ。

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