突発的ですが、アイドル始めてみたんですよ。 【 黒バス 】

11.東雲ちゃん→東雲さん。　※シリアス(?)シリアル?← ページ17

「笑ってる君が大好きなんだ 隣にいるって ただそれだけで―――♪」





いつか、ユキの誕生日にテレビで披露した歌を口ずさみながら



歩いていた。







午後9時。









『東雲 A』






「!




誰か、呼んだ………?」








『久しぶりだな、東雲 A』








電柱の陰から出てきたのは、昔所属していた事務所の社長だった。









社長「今は、アイドルとしても活動してるってな。お前がアイドルになるとは」




「社長、今更何の用です?」




社長「わかっているだろう。ウチの事務所に戻ってこい」




「は……」




社長「お前が抜けたことでウチの経営は、右肩下がりだ。
お前が戻ってこれば、すぐに『ふざけるな!!!!!!!!!』!」





「ふざけるのも大概にしてくれよ、"元"社長。


散々、僕を……いや僕だけじゃない、所属していた人を所詮"駒"として扱った。
その当然の報いだ」




社長「フンｯ、今のお前が居るのは精々昔の"子役の東雲 A"が居るからだ。
その当時のファンが支えているというのを理解しろ。

でなければお前以外のド素人メンバーで構成された
あんなグループや事務所が売れるはずがない」




「………」




社長「お前にとって、俺は何だ?恩師だろう?
お前を育てたのは俺だ」




「……」




そして、トドメとでもいうように追い打ちをかけてくる。





社長「お前は、良い人材だ。もう一度、私の事務所に来い」




「ふざけんなよ」





社長「何?」




「ふざけるなと言っているんです。
この僕を育てた?それは中1の時までの話だ。

"今の僕"を育ててくれたのは他でもないメンバーと両親だ。


社長の"良い人材に餌をやる 残りは捨てる"も間違いではないでしょう。
でも僕は、今の社長の方針に着いていくと決めたからあの事務所にしたんです。


それに、事務所の皆はド素人なんかじゃない。
確かに、アイドルのタマゴと言えばタマゴだ。


だけど、バカみたいな度胸を持ち合わせた、努力家な奴らばかりだ。
努力に関しては、天才以上。







………後、社長の事務所では枕営業の強要をしている。
僕が戻るわけがないだろう」





それだけ言うと、僕は駆け出した。




社長「待て……!!」





『おっと。こっから先は立ち入り禁止だ。
八木沼タロウ、管理売春の容疑で逮捕』






遠くでガシャンという手錠をかけられる音がした。





「ありがとう





じいちゃん」






『おうよ!!愛孫!!』

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