【skt】幼なじみじゃいられない【男主】

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＿＿＿昨晩



「和己〜〜〜」


『はいはい俺です』






坂田を無事回収し、浦島坂田船のメンバーにもしっかり謝った。普段呑まないと聞いていたのに、こんなに酔ってしまったのは自業自得だ。酔っ払い特有のウザ絡みでベタベタと引っ付く幼なじみをベッドに投げ捨てた。





「いたい〜。うぅ…」


『さっさと寝ろよアホ。全く、迷惑かけやがって…』





部屋を出ていこうとするとグイッと腕を引かれ、体制を崩した。倒れ込んだのは坂田のベッドの上。しかも腕に坂田が抱きついている。





『おい坂田。ふざけん…』


「えへへー和己ー」




グリグリと頭を擦り付け、幸せそうに和己の名を呼び続けた。




『お前酔いすぎだろ』


「むっ！酔ってへんわ！！」



『うるさ！酔っ払いは早く寝ろ』


「いやや！和己のバカ！」


『お前にだけは言われたくねぇ…よ…。え？』




坂田の方に目を見やると、大量の涙を零し、鼻水を啜っていた。久しぶりに見た幼なじみの泣き顔に戸惑いを隠せない和己はかける言葉が見つからなかった。






「和己のバカぁ…。ぐすっ、好きなのにどうして気づいてくれへんの？僕こんなに好きで、仕方なくて…苦しいのに…」






『おい…坂田………何言って、』









「うっ………………







おぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」







『ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！！！！』









坂田の言っていた言葉の意味を聞き返そうとしたがそれは遮られ、結局何も解決出来ないまま悶々とした気持ちだけが和己の心の中に残った。

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