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「なのに無理やり叩き起こされてドリフェスに参加させられたんだから、そりゃ実力を発揮できないよね」
今、Trickstarも私も危うい立場にいる……一番最適解な選択肢は……
「暗い顔をしていますね、北斗くん！けれど、あなたには笑顔が似合います！暗くて冷たい大宇宙に輝く流れ星、それが笑顔！つまり笑顔は希望であり願いであり夢であり愛なのです！笑いましょう！世界に愛の花を咲かせましょう！薔薇色の人生を謳歌しましょう！Amazing！今日も宇宙に愛の輝きを……☆あなたの日々樹渉です！」
『えっ、誰……？』
個性強っ
「うげっ……出たな、変態仮面」
「あれっ。氷鷹くん、あのド派手なひとと知りあいなの？」
「うむ。できれば知りあいだと思われたくないというか、俺の人生に関わってほしくない存在なんだが……残念なことに、うちの演劇部の部長だ」
演劇部……？てことは、
「そうか、あの変態も生徒会長の『ユニット』……『fine』の一員だったな。もし俺がさっきの勧誘どおりに『fine』に移籍したら、あいつが身内になるんだよな。それは嫌だな、心の底から嫌だ」
この人が五奇人の1人でfineの日々樹渉先輩……なるほど、確かにこれは……
「聞こえていますよ北斗くん！君の声が聞こえる、感じる！私の魂に響いていますよ……☆そこで見ていなさい、私たちの華麗なパフォーマンスを！あなたのために歌いましょう、無限の愛を高らかに響き渡らせましょう！Amazing……☆」
「ちょっと〜、勝手に始めないでよ日々樹センパイ！こっちはまだ準備できてないんだけどっ！う〜っ、久しぶりのライブでぶっつけ本番とかありえない！んもう、会長ってば……がっちり生徒会のメンバーで固めればいいのに、何で日々樹センパイみたいな制御不能な変人を『fine』の一員にしたんだろ？」
「実力がありますからね、日々樹さまは。個人技のみでいえば、会長さまにも比肩します。特定の分野においては、誰よりも優れているでしょう。彼は、『三奇人』のひとりに数えられるほどの傑物ですから」
「『三奇人』ね……さっきの、しょっぱいパフォーマンスしてた『UNDEAD』のひとも『それ』なんでしょ？あんな程度の実力じゃね、とても会長に比肩するなんて言えないでしょ〜？」
『は？』
今、お兄ちゃんを侮辱した？
「落ち着けA」
『だって、あの子お兄ちゃんを侮辱した。絶対に許さない』
「だから！お前まで冷静さを失ってどうする！」
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
