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「公平に、知識のない転校生達に直感で判断してもらったほうがいい。それに、転校生は俺たちの好みや性格についてもだいぶ弁えているようだ。彼女の判断は、感じたことは、俺たちにとって『正解』であるはずだ。俺たちの方向性を定める、重要な判断をおまえに託す。よろしく頼むぞ、『プロデューサー』」
「まぁ、気楽にね。あんまり『責任重大！』とか思わずに、感じたことをそのまま言ってくれると嬉しいな〜？」
「うん、頑張るね」
Trickstarの実力がどれぐらいなのかわからない。見た事ないから当然なんだけど
「んじゃあ、音楽流しちゃうよ〜？音量は、このぐらいでいい？」
「ここは防音室だ、もっとボリュームをあげても構わんぞ。誰にも迷惑がかかるわけでもない。この空間は、俺たち『Trickstar』の独壇場だ。ダンスなどの形式も、フリーでいい。のびのびと踊ろう。できれば、笑顔でな。俺は最近、ようやく気づいたのだが。どうも笑顔であるほうが、歌も踊りも輝きを増すらしい」
「あはは。氷鷹くんはちょっとだけ、考えかたや表情が柔らかくなってるよね〜♪」
「双子との特訓の成果だろう、と思いたい。自分では、よくわからないが。遊木も、以前よりずっとパワフルになっている。踊るときぐらいは眼鏡を外すか、スポーツ用のものにすべきだと思うが」
「あぁ、言われてみればそうだね。ほんと視野も広くなったよね〜、氷鷹くん。お小言が増えて、ちょっと面倒だけど♪」
「ふん。お小言が嫌なら、俺が文句をつけられないほど立派になってみろ。俺も負けてられないな、おまえたちには。とくに、特訓をサボっていた明星や衣更には」
『特訓サボってたんですか？』
「え〜、俺はサボってたわけじゃないんだけどな。まぁ、いいけど。転校生との一週間で、すこしは『他人の目』ってやつを視野にいれられるようになった気がする。以前の俺と同じだと思ったら、おおまちがいだからな？サリ〜もおいでよ、一緒に踊ろう！早くしないと置いてっちゃうぞ〜☆」
「はいはい。ったく、おまえらはいつも楽しそうでいいな〜？ちょこっと出遅れちまったけど、俺もおまえらと肩を並べていられるように努力するよ。ううん、今だけは余計なことは考えずに楽しもっかな♪見て見て、俺の得意技……ブレイクダ〜ンス♪」
真緒君凄い……！
「おぉ、かっけ〜！俺もやるっ、ぐるんぐる〜ん☆」
「どうやってんのそれ！？すごいっ！」
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
