177話 あーもう ページ50
『山崎、今山崎は二つの選択肢があるんだよ。
一つ目は土方たちの指示を尊重して、真選組の信用を落とす。
二つ目は私との取引を受けて現状維持。
どっちがいい?』
山「え、えっと・・・俺は・・・。俺は理亜ちゃんと取引はしない。全部副長に報告する。
悪いけど、理亜ちゃんが犯罪しようとしてるのなら俺は全力でそれを止める」
ああ、うまくいかなかった。
どうすればよかったんだろう。
『そっか。じゃあね。もう戻れないと思うから』
あーあ、大事な人たちに嫌われちゃうな。
もしかしたら殺意と刀を向けられるかもしれない。
本当に、残念というかなんというか。
『ばいばい。またどこかで会えたらいいね』
山「いやどこ行っても追いかけるのが俺の仕事なんだけど」
『そっかそっか。鬼ごっこなんて久しぶりだなぁ』
山「遊びじゃないよ?駄目だから」
『分かってるよーじゃあね』
どうしよう。本当に。
ここからさらにまた引っ越す?
いくら少ないとはいえ荷物持ってくのは大変だし。
ここの大家さんみたいに、すぐに受け入れてくれるくらい入居者少なくて困ってるところなんてそんなになさそう。
あとそんなところは、いざというときに真選組からはした金でももらったらマスターキーでもなんでも、何なら扉を破壊することも許可しそう。
そうなったら辛い。
でもこのままここにいても、山崎に監視し続けられる。
正直ずっと見られ続けるのは辛い。人がたくさんいるのは平気だけど、ずっと監視し続けられるのは嫌だ。
できれば別の仕事が忙しくなって山崎がどこかへ行ってくれるのが一番ありがたい。
ここから引っ越すのはしんどい。
引っ越しの料金もバカにならなかったし。
カンコさんの心に入り込むために払った七十万円が・・・
手痛い出費が続きすぎてる。
でも、やっぱり引っ越すか。
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作者名:すわり | 作成日時:2022年11月13日 18時