130話 普段通りのいたずら ページ3
『一箱でも残っていたら、土方にダメージ入んないからね。全部燃やそう。燃やし尽くそう』
沖「だねィ。でも土方コノヤローの部屋は全部探したし、もういいじゃねェ？」
『そうだね。火種熾して燃やそっか』
庭に小枝を集めて、たばこを放り投げティッシュを火種にする。
あっという間にバチバチと音を立てて煙草が燃えていく。
『ケホッケホ・・・煙草くさ。主流煙と副流煙が入り混じってて辛い』
沖「離れるか」
『うん・・・遠くから見てよう』
土「おーいお前ら煙草知らねぇか？全部消えちまって・・・っておい！！」
『あ、やばい』
沖「ッチもう感づきやがった」
これマジで怒られる奴だ。まいっか。
『逃げよ〜』
残りの煙草も全部焚火の中に放り込んで、屋根の上に上る。
そしてそのまま屯所から逃げる。どこへ逃げようか。
沖「俺あっち行くから。じゃ」
『ばいばーい』
どうしよ。行く宛てない。
そこら辺の公園にでも行こうか。今日は平日だからだれもいないだろうし。
私本当にサボってるんだな〜。今まではあんまりサボったりしてこなかったし、サボるのも意外と楽しいな。
せっかくだし本当に一日遊んでしまおう。沖田なんてほぼ毎日やってるんだし私がやっても問題はないはず。
だって沖田大して怒られてないし。
『駄菓子かなんか買いに行こう。小腹がすいた』
何がいっかな〜。私アレ、久々に金平糖が食べたい。
嚙み砕いたら甘くて、カラフルでキラキラしてておいしい。
どうしてあんなに甘いんだろう。
瓶に詰められてるのを買おう。
お姉ちゃんがいないときに、なんだか無性に食べたくなる。
食べると、ちょっとだけ満たされる感じだからかな。
なんでもいっか。
空いて埋まらない所が、ちょっとでも埋まるのなら。
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作者名：すわり | 作成日時：2022年11月13日 18時
