139話 クリスマス当日 ページ12
理亜視点
『ごちそうだー』
近「クリスマスとはいえ我々には江戸を守るという使命がある。宴会はこれ一回きりで我慢してほしい。
それではみんな、楽しもう!!」
『もうすでに全裸なのに楽しんでないと言えるのだろうか』
土「せめて目をふさぐとかしろよ」
『普段誰が下の世話をしてやってると思ってんだ』
全く失礼するわ。
『あ、これおいしい』
沖「酒・・・」
『飲みすぎは腎臓によくないよ〜って言っても飲むよね』
沖「あたりめえだろ。飲まねェとやってらんねェ」
マジか〜。こんな大人にならないように気を付けて生きて行かないと。
『土方も結構飲んでるね。というか一人で一升瓶開けるとかどうなってんの?』
土「ああ?うるせぇな。蘭だってこんくらい飲んでたろうが」
『それはそうだけどね』
近藤さんさっさと酔いつぶれてくれないかな。
今日は珍しく土方も結構飲んでるし。
酒弱い人とかはもう赤くなり始めてる。これはさっさと避難しないと面倒くさい。
ただ、こういう時に近藤さんは「まあまあいいじゃないか」とか言って引き止めてくるから。
つまり近藤さんさえ潰れてくれれば私はさっさと抜け出せる。
気配殺して宴会抜けるのは十八番だよもう。やりすぎて。
隊「酒うめぇ」
隊「だよなぁ」
沖「次・・・蛇足」
なんだ蛇足って。付けた人おかしいんじゃないの?
蛇足って余計なものって意味だけど。確か蛇に脚描いてお酒が飲めなかったよって話が語源だったはず。
お酒の名前・・・関係あるけど飲むなって意味では?
近「お妙さーん」
『よしっ潰れた』
近藤さんは始まって五分くらいで潰れてくれた。これでやっと抜け出せる。
土方とか沖田にダル絡みされなくて済んでよかった。
何も言わずに部屋を出る。
お酒を飲めない私にとっては宴会は地獄でしかない。酔っ払いが絡んできて鬱陶しいし、振り払えるほどの力もないからほぼされるがまま。
こう考えると普段皆稽古の時とかすっごい手加減してくれてるんだな。
ああ、でもこの時間暇。
何を考えていようか。部屋に戻っても特にやることないし。
こんな時に仕事なんてしたくない。やる気が起きない。
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作者名:すわり | 作成日時:2022年11月13日 18時