検索窓
今日:14 hit、昨日:13 hit、合計:119,862 hit

41 ページ42

明日、お店がお休みなため
お掃除や片付けをしていたら帰るのが遅くなってしまった




貴方「うぅ、やっぱり10月は肌寒いなぁ」



10月。
もうすぐ銀ちゃんの誕生日だ
ついでに私も。

松陽先生が昔、私の誕生日がわからないからって覚えやすいしそばにいた銀ちゃんと同じにしようって言って簡単に決まってしまった


あの時はお互い「なんでこんな奴と!」って先生に文句言ってたけど…

今はなんだか嬉しい


10月10日は日曜日

きっと銀ちゃんは暇してるだろうし

久しぶりに一緒にお祝い出来そうだからサプライズでもしちゃおうかな



なんて考えながら歩く



橋を渡ろうとする人影が見える




月明かりに照らされて煙管から出る煙が宙に浮く。




彼は………




晋助「こんな夜遅くに女一人で出歩くたァ、何されても文句言えねェなァ?


__________A」




貴方「………晋ちゃん」



夜の闇に響く低い声
麻薬のように惑わす煙管の香り

5年という年月は彼をいっそう艶やかに美しくしていた


晋助「久しぶりだなァ

何も言わねェでいったいどこほっつき歩いてた」




そう私に問う彼は一度もこちらを向こうとしない
ただ、大きな満月を眺める


それすらも絵になるくらいに綺麗で



晋ちゃんから発せられるこの雰囲気に
息が詰まる


ううん、苦しくなるのは私の後ろめたさからかもしれない。


貴方「ごめんね勝手に出て行って………

怒って…る…よね…」


俯いてそう言うと彼が動く気配がした



そして冷たく大きな手が私の頬に触れる



顔を上げると初めて目が合う




捕まった




その瞬間にそう感じた

この目に捕まったらもう逃げられない


あぁ、あの時の同じだ


攘夷戦争でみんなが毎日のように戦いに出ていたあの日



怪我をして帰ってきた晋ちゃんに手当をしようと手を伸ばした


あの時も__________



晋助「クックック

いつまで経っても変わらねェなァ

俺が怖いか?」



私はそんな顔をしているのか



それすらも考えられないのは
もう彼の罠の中で溺れているからなのか



でも一つだけわかるのは



もう、彼の目に光はないということ



目が合っているはずなのに私を見ていないような


もう何も無いと言うような哀しい目をしている


貴方「晋ちゃん…」

何故だか涙が頬を伝う

私も触れたい

そう思うのに、そうしたら壊れてしまうような気がして

晋助「すぐ迎えに来てやらァ」


一気に距離が詰められ耳元でそう囁かれた

42→←40



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
112人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜羽 | 作成日時:2018年11月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。