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「どこから聞こえた?」
「たぶん、あっちから」
「たぶんってなんですか」
フーゴさんに指摘される。
「仕方ないじゃないですか。私のスタンド、聞き取ることはできるけど正確にどこかーまではわかんないんですから」
「このスタンドも使いようによって変わってきますね」
ジョルノさんも言いますよね…。
その時、スタンドがまたもや囁く。
―――対象の三人は彼が何とかしてくれるとして―――
「え?」
三人を何とかしてくれる?
「どうしました?A」
「……もしかしたら、二人かもしれない」
「は?」
「なんだって?」
一斉にこっちを見る。
「どういうことだ」
アバッキオさんが私に聞いてくる。
「さっき、この一人が『三人は彼が何とかしてくれる』って言ったんです。この三人って、私以外の人のことを指していますよね…?」
沈黙が続いた後に、フーゴさんが私に聞く。
「考えていない…というのは?」
「それはない。考えていなくても、無の一つくらいは考えるわ」
「じゃあ、どこにいるんだ!」
「し、知らないよ!」
私だって、おかしいと思うよ!
だって、二人いるんだとしたら、その人も考えていないにしても『何人いるか』はわかるはずだ!
なのに、わからない!
ど、どうして?
「なにかありそうですね」
「とりあえず今、わかっている一人はジョルノ、Aでいけ。例のものはフーゴと俺で行く」
「わかりました」
二手で別れて、それぞれで対処ってわけだ。
何とかなるといいが、不安だな…。
「A、行きますよ」
「は、はい!」
ジョルノさんについていく。
この人は、何回も庇ってもらってるしいい人だとわかる。
不思議と安心するのも、そのおかげかな。
ついていってる道中に不自然な鏡を見つける。
その鏡には、男が写っていた。
「あ!じょ、ジョルノさん!怪しい男がいるわ!この人かもしれない!」
「え?どこにいますか?」
「ほら!ここの壁の後ろよ!」
「……すみません、A。どこにいるのかわかりません」
「だから!そこに!」
壁の後ろを指差す。
しかし、そこには何もいない。
鏡を見ると怪しい男はいる。
だが、振り返ってもいない。
どういうこと?
「俺の姿が見えたな?」
「え?」
「な!A、A!どこにいるんですか!」
私は鏡へ引きずり込まれた。
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作者名:羊羹 | 作成日時:2019年10月15日 0時