【すとぷり】いちごのつめあわせ【短編集】

友達が良かった【ななもり】 ページ16

8個離れた兄に恋をしてしまった。


この気持ちに気付いた時は本当に

私ってバカだなぁって思った。


高校1年の時に母が少し年の離れた男と

再婚し、今は4人暮らしをしている。


で！今は、両親が2人で旅行に行ったから

3日ほどなーくんとこの家の事を任されている。



な「たっだいまー……」


『なーくん！おかえり！』


仕事から帰ってきたなーくん。


スーツ姿がかっこ良すぎる。


1人暮らしをしない理由を聞いても教えてくれなかった。



な「あー、愛しの妹よ…癒してくれぇ……」


『なーくんおじいちゃんみたいだね』


ドサッとソファに倒れ込むなーくんから

上着を受け取り、そのままハンガーにかける。


なんか夫婦みたいだなぁ、なんて。



な「今の夫婦みたいだったねw」


『なーくんも思った？w』




好きだから何がしたい、とか想いを伝えたい、

とかそんな感情は前まで一切なかった。


けど今は違う。


なーくんと恋人になりたい。


まぁそんなこと無理って分かりきってるんだけど。



な「Aは今日学校でなんかあった？」


『んー、私の仲良い友達に彼氏ができた！』


な「おー、おめでとう友達w

Aは彼氏とか作らないの？」



作らないです。あなたが好きだから。


『好きな人、いる、から……』


何言ってるんだ私。

口が勝手に動いていた。



『わ、私なーくんのこと、好きなんだ。

ごめんね、兄妹なのに』


そう言って恐る恐るなーくんの顔を見ると、

真っ赤だった。


な「え、本当……？」


『うん……』





な「俺もAのことずっと好きだった」



なーくんが私のこと好きとか考えたこともなかった。





友達じゃなくても、案外いいのかも。





友達が良かった【ななもり】 終わり

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