【すとぷり】いちごのつめあわせ【短編集】

失恋スタート【さとみ】 ページ13

付き合ってません

Aちゃん19歳設定

さとみくん現実のまま


────


『……嘘。』


1年半付き合った彼氏から突然【別れよう】と

LINEが来た。


そりゃ高校も卒業して大学離れ離れに

なったら気持ちも冷めるかぁ。


でも何故か涙が溢れてくる。


バイトからの帰宅途中。


夜とはいえ、誰が通るかわからない道だけど

そんなのは関係なしに次々にポロポロと

涙が出てくる出てくる。


さ「…A？」


よく聞き覚えのあるその声の方を見ると、

やっぱりさとみくんが立っていた。


『あ、さとみ、くん……』


さとみくんは近所のお兄ちゃんで、

小さい頃から良くしてくれて恋愛の相談とかも

しちゃったり。どうやら歌い手をしているらしい。


さ「何で泣いてんの！

とりあえず俺の家来なよ…

そんな目じゃ家、帰りにくいでしょ？」


そうだ。家に帰ればお母さんがいるんだ。


こんな泣き顔もっと見られたくない。




さとみくんの優しい声に誘導されさとみくんの家に着いてしまった。


さ「ん、どーぞ。」


『…おじゃまします』


ソファで待っていると、さとみくんが

ココアを持ってきてくれる。


さ「どしたん、言ってみ？」


安心感があるその声なら、きっと私の思いを

全てわかってくれるような気がして。


涙を流しながら話した。



さ「そっか、そっか…。

頑張ったね、Aは。」


頭を優しく撫でてくれるその手がさとみくんの

優しさを表している。


さ「ねぇ、A。

……キス、してもいい？」


『…え？』


思わず聞き返してしまった。


今なんて言ったんだ？キスって言った…？

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