薄桜鬼での生活は波乱━第4の物語━ (ページ43)

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油小路事件…だと！？ページ43

__ 掠実 side

土方「明日の夜、御陵衛士と事を構える」

「だろうとは思いました。斎藤さんがいらっしゃいましたから」

土方「流石血桜」

ふ、と土方さんは笑う。
顔が良い。

数日が経ったある日の夕。
斎藤さんも交えての会議が開かれた。

彼は御陵衛士を立ち上げた伊東さんと離隊しているので皆混乱している。

私の兄、時広は澄ました顔をしているが。

千鶴「えっ…！？ど、どういうこと！？なんで、斎藤さんが……」

永倉「そうだよ！斎藤は離隊して、御陵衛士になったんだろう！？」

斎藤「俺は、土方さんからの命で御陵衛士に潜伏していた。それで、」

近藤「俺を殺すという話が上がったようでな…」

以前、坂本龍馬が殺された。その際にも、原田さんが濡れ衣を着せられるなど此方の組織を破壊しようとする動きがあった。

くっそ…坂本龍馬助けようか迷ってる間に殺されてたよ。

土佐弁！生で！聞きたかったです！

千鶴「じゃあ平助君は！？」

時広「離れる気があるなら決行前にこちらへ力抜けば良い。無いのなら、普通に考えてそのまま敵対することになるだろうな」

千鶴「そんな……！」

悲痛な声をあげる千鶴。
あああ千鶴ちゃんそんな顔しないでぇえええええ。可愛いけど。可愛いけどね！！！

「一応交渉の余地はあるけど平助君は自分から御陵衛士(あっち)行ったからどうなるか分からんわなぁ」

千鶴「平助君…」

「まだ無理って決まってはないでしょう？」

千鶴「でも…」

精一杯の笑顔を見せるが、千鶴ちゃんは変わらず暗い顔をしている。

土方「…まあ、今日はここまでだ。俺は部屋に戻る」

「お疲れ様でした」

さて、千鶴ちゃんどうしようか。

斎藤さんならあっちと接触できるから…まあつーか原作だと斎藤さんが連れてってたんだよな。

ちら、と斎藤さんの方を見ると、丁度口を開いた。

斎藤「雪村、血桜、明日の午後は空けておけ」

千鶴「えっ？あっ、は、はい…？」

「へっ？」

そうして、部屋から出ていった。

流石斎藤さん。人の意を汲むのが上手。
というか何故私も？

新八「にしても、なんで斎藤だったんだ？」

「まあ、それだけ土方さんが信頼してらっしゃるんでしょうねぇ…」

原田「最悪、平助と殺り合わなきゃいけねぇ…か、」

原田さんが暗い顔をする。

千鶴「なんとか説得しないと…」

「無理しても意味はないから、引き際は見極めないとね…」