薄桜鬼での生活は波乱━第4の物語━ (ページ31)

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過去篇～大人～ページ31

__ 語り手 side

神「生まれ変わりの子も時代を遡るとかなんとかっていったでしょ？
そのことさ」

千賀「ふむ…」

なるほど、と納得したように頷いた。

神「んじゃ、君はもう帰って良いよ。また会いたくなったらいつでも来てね」

パチッとウィンクをしている神を、冷めた目で見つめる千賀。

この短時間でこの神の扱い方を学んだようだ。

千賀「何だかんだで世話になった」

彼はそう言って、扉に手をかけて出ていった。その扉の先は時任らが出ていったときとは違い、風間の里の風景だった。

神「はぁ…」

全員が出ていった倉庫の中で、神は一人ため息を溢していた。

神「久々に騒がしくなったなあ」

とは言うものの、その表情はとても柔らかいものだった。

───
──
─

さて、これからは扉を開けた時任らの様子を見てみよう。

時任「おい……

ここもしかして風間の里のままじゃねえの？」

彼らは、先ほどまでいた風間の里と少し違う風間の里に来ていたようだ。

美夜「嘘でしょ…」

小雪「あの神のことならやりそうですね…」

やれやれ、とでもいいたげな小雪は辺りを見渡した。

すると、ザッ、ザッ、と枯れ葉を踏むような足音が彼らの後ろから聞こえた。

「まさかお前らは時任たちの…」

時任「いや時任本人…
は？？？？？千賀何ででかくなってんの？？」

その音の正体は千賀だった。
千賀は大分大人びているものの、昔の面影は少し残っていた。目とか。

「あら、千賀さんどうし……もしかして千賀さんの隠し子？」

初登場からそうそう凄い言葉を言ったのは、千賀の婚約者である千秋だった。

そんな千秋を、千賀は心外！と言う目で見ていた。

小雪「知り合いです」

「そうなのね、私は風間千秋。こっちの子供は風間千景。よろしくね」

千景と呼ばれた子供は、よろしくと呟いた。

美夜「あ、千賀さんの婚約者さんか」

時任「千賀お前殺す」

千秋「あら、それは私が困るのですけれど…」

時任「なんかすんませんした」

千賀に若干の殺意が沸いた時任は、それを口にするが千秋の謎の圧で負けた。

千秋「それで…あなたたちは？」

小雪「私は鈴野小雪です。鈴野神社の巫女でございます」

時任「血桜時任です」

美夜「鬼頭美夜でーす！」

挨拶をして恭(うやうや)しくお辞儀をした小雪につられ、時任らも挨拶をしてお辞儀した。