薄桜鬼での生活は波乱━第4の物語━ (ページ29)

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過去篇～子供がね……～ページ29

__ 語り手視点

時任「うげ！？」

突然閉まった扉に、時任はすっとんきょうな声を出した。

美夜「嘘、嘘嘘！？」

美夜は混乱し扉をドカドカと叩くが、尚のこと扉は開かない。

千賀「ん…？──誰だ貴様」

そのとき、千賀が誰かの気配を感じ取った。その気配は今まで感じ取ったものではない新しいものだった。

「嫌だなあ。忘れちゃった？「そいや」
いったぁぁあ！？小雪、ストップ！！僕に何の恨みが！？」

にや、と笑い顔を見せたのは、つい先ほどまで会っていた神その人だった。

何気に格好良く登場した神の頭を、小雪はどこから出したのか。ハリセンで叩いた。

小雪「自業自得ですよ。図に乗るなアホ神」

神「僕なにもしてない！！！無罪！！」

蔑んだような目を神に向ける小雪は、辛辣度が更に増した。
それと同時に、彼女は10歳らしさもどこかに捨ててきた。

小雪「あんなくっだらないクイズ大会したやつが言いますか」

神「でもでも！あのクイズ大会は価値あるも「あれが価値あるものだとしてもお前の長ったるいトークはいらねぇ」

なあ、何でそんなに僕に対して辛辣なの皆」

クイズ大会が価値あるものだと主張した神を叩きのめしたのは時任だった。
千賀は、なにがなんだか分からないため呆れた様子でじっと見ている。

美夜「それで、話すことって？」

神「え？あー。それはねえ…

ズバリ！君らの中の誰かの子供に血桜家初代当主、血桜千暁の生まれ変わりとなる子供が産まれるはずなんだ」

千賀「なんだと？それは本当か？」

神の言葉にいち早く反応したのは風間家時期当主風間千賀だった。

神「一番確率が高いのは、時任クンの子なんだけど…10割そうとは限らないんだよ」

うーん、この世の原理は面白いね！と笑う神。彼(？)は本当に真面目な神なのだろうか。

美夜「いや何年後の話だァアア！！」

時任「っつーかなんで俺なんだよ！血桜だからなのか！？
苗字第一！？」

神「ま、そんなとこ」

時任「嘘だろオオオオオオ！？」

倉庫に、時任の叫び声が響いた。
美夜と千賀は怪訝な表情をし、小雪はよく響くな～と思っていた。

小雪「とりあえず、時渡神様。これだけならば私たちをこの時代に呼ぶ必要など無かったのではないですか？」

神「んー…それが僕にもよく分からなくて…。
でもね、君たちがここに来たってことはその子供もこんな感じの時代に来る可能性が高いんだ」